なぜコナズ珈琲は3時間待ちでも人気なのか? “店づくり”の秘密に迫る(2/5 ページ)
「いちばん近いハワイ」をコンセプトに掲げるハワイアン カフェ・レストラン「コナズ珈琲」の快進撃が続いている。全国に45店舗を構え、どの店も待ち時間が出る人気ぶり。好調の理由は……。
大行列でも「時間制限なし」を貫く
コナズ珈琲は、ハワイにある地元のサーファーが集まるような古民家風のカフェを再現することにこだわっている。「敷地に入った瞬間からハワイを感じてほしい」との思いから、ヤシの木などを取り入れた南国らしい庭をつくったり、カラフルなアートを外壁に施したりしている。
あえて都心ではなく郊外を狙い、90坪以上の店舗面積や約50台分の駐車場を用意できる場所に出店。ハワイにいるようなリラックスした気分を味わえるよう、体験を設計している。
内装にも、ハワイを想起させるカラフルな家具にハワイアンキルトなどの雑貨、サーフボードなどを使用。座席は他の客と目が合いづらいように配置している。BGMは一般的なカフェやレストランに比べると大きめに設定されており、これもハワイらしさの演出に一役買っている。
「BGMを大きめにすることで、お客さまの声のボリュームが自然と上がりますよね。それが店舗全体の活気を生み出し、ハワイらしい陽気な空間を演出します。スタッフには、店内の活気を上回るボリュームの声で元気にあいさつしてほしいと伝えています」
さらに、オープン当初からコナズ珈琲が大事にしているのが、「時間制限」を設けないこと。ハワイ空間を満喫してもらうため、たとえ大行列が起きていても店内の客に退店を促さない。平均滞在時間は約2時間だという。
「裏側の業務効率化は推進していますが、回転率の向上は求めません。週末やランチタイム、ディナータイムなどを中心に待ち時間が発生するのは申し訳なく思いますが、時間制限を設けると私たちが提供したいサービスではなくなってしまうので。ただし、待てないという方には次回お越しいただけるようなお声がけなど、しっかりとケアをするよう意識しています」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
大塚「おにぎり ぼんご」はなぜ人気なのか 休日は6時間待ち
JR大塚駅の北口から徒歩2分、老若男女から熱烈な支持を得る、おにぎり専門店「ぼんご」。平日は2時間以上、土曜や祝日は6時間ほどの待ち時間が発生する。何が人々をここまで魅了するのか。
バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。
「おひとりさまツアー」は割高なのに、なぜ利用者が増えているのか “自己紹介なし”の理由
参加者全員が1人で参加する「ひとり旅ツアー」の人気が高まっている。クラブツーリズムと阪急交通社では、直近の売り上げが過去最高に。その理由を取材したところ……。
「軍艦島ツアー」予約が1.6倍に 10万円プランも売れる観光の変化
長崎県が誇る世界文化遺産「軍艦島」の注目度が上昇している。日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の舞台となった影響が大きく、放送開始後の軍艦島上陸ツアーの予約数が急増。現地でツアーの販売戦略などを聞いた。


