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「コメ高騰の犯人=中国人」にしたがるマスコミ 本当に“得”をするのは誰かスピン経済の歩き方(8/8 ページ)

連日テレビでは「コメ高騰の犯人」が中国人だと報じているが、実はツッコミどころ満載のストーリーだ。なぜそう感じるかというと……。

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「日本人の命を守る」ために

 このように日本のコメを世界に輸出するのには、まだまだ超えなくてはいけないハードルが山ほどある。

 しかし、今の日本は難しいから「諦めましょう」などといえる状況ではない。食料自給率38%の国で何か有事や災害があったら、需要ギリギリの生産量しかない日本ではすさまじい食糧不足になる。

 日本人の中には「お金を払えば他国が食料を提供してくれる」と信じている人もいるかもしれないが、実際に世界的な食料価格高騰などが起きれば、みな自国民を守る。中国や米国に食料でも依存する日本人は飢えるしかない。


日本米を産業に(画像はイメージ、出典:写真AC)

 「日本人の命を守る」ためにも、農業を家業から産業に成長させて、コメの増産・輸出化に舵(かじ)を切っていくべきではないのか。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受


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