ミツカン、「TKG専用」の味ぽん発売 きっかけは「かけて食べるとおいしい」の声
ミツカンは2月17日、卵かけごはん専用の「味ぽんforTKG」をスーパーのマルエツで発売した。なぜ「TKG」に特化した商品を売り出したのか。
ミツカンは2月17日、調味料ブランド「味ぽん」から、卵かけごはん専用の「味ぽんforTKG」をスーパーのマルエツで発売した。ロングセラーブランドから、なぜ「TKG」に特化した商品を売り出したのか。
消費者の声に着想
「味ぽんforTKG」は、柑橘(かんきつ)と鯛だしをブレンドした、卵かけごはん専用の味ぽんだ。ミツカンによれば、X(旧Twitter)上では以前から「味ぽんを卵かけご飯の味付けに使っている」「試してみたら、さっぱりしていておいしい」といった投稿があったといい、こうした消費者の声が着想元となった。
2024年が「味ぽん」の発売から60周年にあたることから、同社は記念企画の1つとして開発を開始。広報担当者は「使い方の幅が広がることで、味ぽんをより身近に日々の生活の中で楽しんで頂きたい」とその意図を話す。「卵かけご飯にかける」という具体的な利用シーンを打ち出すことで、味ぽんの喫食シーンをさらに拡大したい考えだ。
「合う味わい」を開発
開発にあたって、同社は卵かけご飯に関する情報発信やイベントなどを手掛ける「日本たまごかけごはん研究所」(東京都文京区)と連携。25回の改良を経て開発した。
ベースには柑橘(かんきつ)と相性のよい鯛だしを選び、「ごちそう感」を打ち出している。また、卵かけご飯に合わせるために、味ぽんよりも酸味を抑えたという。
2024年10月に、たまごかけごはん研究所が主催する「卵フェスin池袋2024」の会場で提供したところ、アンケートでは「おいしい」の声が90%以上という結果に。「普通に販売してほしい」といった声も相次いだことを受け、商品化を決めたという。
内容量は200ミリリットルで、参考小売価格は472円(税抜)。マルエツでの販売は「先行販売」との位置付けで、今後も販路の拡大を図りたい考えだ。
ドン・キホーテは2024年、しょうゆのタレと卵ソースを1つの容器に合わせた「秒でどこでもTKG!? 卵かけ風ご飯のたれ」を発売。商品を紹介する公式動画がTikTokで1140万回以上再生されるなど、話題となった。卵かけごはんの人気にあやかった「TKGグッズ」に、続く他メーカーは今後も現れるか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「エナジードリンクも試した」永谷園が“お茶漬けに合いそうな飲み物”を募集 狙いは?
毎年の猛暑が続く中、永谷園が定番商品のお茶漬け海苔を使った「冷やし茶漬け」を提案している。夏でも簡単に調理でき、汁気があって食べやすい点をアピールする。2024年はさらに「合いそうな冷たい飲み物」を募集したところ……
味ぽん、SNS分析で「顧客の声」可視化 新たなインサイトどう見つけた?
「味ぽん」はSNS分析で「顧客の声」可視化する取り組みを強化している。「X」の投稿をAIで分析していくと、2つの新しいインサイトを発見したという。
ミツカンの英語表記はなぜ「mizkan」なのか 「mitsukan」ではない理由
英国のスポーツブランド「アドミラル」のロゴと「似ている」とのネット上の指摘をきっかけに、ミツカンが「ジュビロ磐田」とのスポンサー契約を締結した。そんな老舗企業の英語表記は「mizkan」。なぜ「mitsukan」ではないのか。
開発中に「びっくりドンキーらしさがない」の声も “唯一無二”の卵かけご飯が生まれた経緯
ハンバーグレストランではモーニングメニューとして「卵かけご飯」を提供している。朝食需要を取り込むのが狙いだ。開発の経緯を担当者に聞いた。
髪色・髪型自由、ピアスもOK マルエツが従業員の身だしなみ基準を緩和
マルエツは6月1日、勤務時における従業員の身だしなみ基準を改定した。身だしなみの自由度を高めることで、従業員の満足度や仕事へのモチベーション向上を図り、人材の確保や定着などにつなげる狙いだ。





