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セブン&アイ、井阪社長退任へ 新社長・デイカス氏「セブンでのバイト経験」から重視することは?
セブン&アイ・ホールディングスは3月6日、井阪隆一社長の退任を発表した。新社長には現在、筆頭独立社外取締役を務めるスティーブン・ヘイズ・デイカス氏が就任する。
セブン&アイ・ホールディングスは3月6日、井阪隆一社長の退任を発表した。新社長には現在、筆頭独立社外取締役を務めるスティーブン・ヘイズ・デイカス氏が、5月27日に開催予定の定時株主総会での承認をもって就任する。なお、井阪社長は退任後、同社の特別顧問に就任予定。
同日開催したメディア説明会において、井阪社長は「総合小売企業から食を中心としたコンビニ世界企業の確立に向けて、事業構造の改革を進めた」と振り返った。国内グループの最適化に一定のめどが立ったとし、今後のグローバル戦略を見据え「今が経営交代の最適のタイミングだ」とコメントした。
新社長の人選について、井阪社長は数年間議論を重ねたと説明。日本、米国、欧州でのリテール事業の経験を評価し、デイカス氏を選任した。
新社長に就任するデイカス氏は「父がセブン-イレブンのオーナーで、10代の頃にバイトとして働いていた」と振り返った。こうした経験から加盟店の従業員は現場で尽力しており、セブン&アイにとって重要な存在であるとの認識を示した。
加えて、「現在同社がかつてのような勢いを失っていることを謙虚に受け止める」とし、スピード感を重視して経営施策を進める考えを示した。今後はすでに進めている「事業ポートフォリオ変革」や「事業運営変革」に加え、「経営体制の変革」「2026年下半期までのSEIのIPO実現」「累進配当の実施」といった5つの施策を進める方針だ。
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