日枝久氏、フジHDの取締役を退任 新役員の平均年齢は71.2歳→61.6歳に
フジ・メディア・ホールディングスの日枝久取締役相談役が、3月27日付で退任する。日枝氏を含む取締役10人が退任し、代表取締役社長として清水賢治氏が就任する。
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は3月27日、日枝久取締役相談役が、同日付で退任すると発表した。日枝氏を含む取締役10人が退任するほか、監査役2人、社外取締役6人が、いずれも6月の定時株主総会をもって退任する。
代表取締役社長として、新たに専務取締役・フジテレビジョン代表取締役社長の清水賢治氏が就任。現社長の金光修氏は、取締役会長に就任する。
同日に臨時株主総会および取締役会を開催。経営体制の見直しについて決定し、新役員体制に移行した。
新社長の清水氏は1983年にフジテレビジョンに入社。2019年6月よりFMHとフジテレビジョン取締役。2020年6月よりフジテレビジョン執行役員。2021年6月より常務取締役。2022年6月より専務取締役を歴任しており、1月にフジテレビジョンの代表取締役社長に就任している。
取締役会では、「実効性を強化し、意思決定の迅速化を図る」目的から、取締役数を減員。FMHは17人から11人に、フジテレビジョンでは22人から10人に減らす。
多様性を図る観点から、女性取締役比率を3割以上とする。50歳代以下の人材の起用も進め、平均年齢はFMHでは71.2歳から61.6歳に、フジテレビジョンでは67.3歳から59.5歳に引き下がる。
同社は元タレントの中居正広さんをめぐる一連の問題について、3月末に提出予定の第三者委員会の調査報告も踏まえ、人権・コンプライアンス体制の強化策を検討・実施していくと表明。
現在のグループの連結業績および財務状況について「一時的に悪化せざるを得ない状況」とした上で、「信頼回復策を実行し、早期に業績回復のフェーズに移行するとともに、さらにグループ事業の成長戦略を推進してまいります」とコメントした。
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