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【事例で解説】一斤「3000円」のオーガニック食パンを売りたい! 自己紹介マーケティングで「勝つ」方法は?:前編(2/2 ページ)
「商品」 を自己紹介してみましょう。今回は、最高級オーガニック食パンの売り上げを向上させたい場合を考えてみます。
商品のリソースを可視化 「年表」を作ると強みが見えてくる
次はリソースです。「超ナチュラルオーガニック食パン」のリソースは、自分棚卸年表でさらに精度を高めておきましょう。
自分棚卸年表
横軸を10年ごとに区切り、縦軸に「主な出来事」「影響を受けたヒト、コト、モノ、本」「成功/失敗体験」、そして、10年を10段階で評価します。個人の持つリソースの大半は、この自分棚卸年表に記されることになるはずです。
もちろん「自分」ではなく、この場合は「超ナチュラルオーガニック食パン」の棚卸年表となります。自分棚卸年表は10年をひと区切りとしましたが、商品の場合は1年単位でも月単位でもかまいません。また年表の始まりも、その商品に関することが始まった時から設定しましょう。要は、その商品がどんな経緯で生まれたかを、振り返ることができればいいのです。
例えば「超ナチュラルオーガニック食パン」の場合、五十鈴さんはパンづくりに興味を抱き始めた年から、1年ごとの年表を書き起こすことにしました。
五十鈴さんはこの年表から、
- 経理業務ができ、事業に理解のある夫のサポート
- 開業のきっかけとなったパンの大好きな息子
- 生産農家とのパイプ
- 同業の友人の存在
なども「超ナチュラルオーガニック食パン」のリソースであることを見つけました。さて、これらのインプットをもとに、五十鈴さんは次の作業「検討と分析」へ移ります。(後編に続く)
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