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なぜ“おすそ分け”可能に? 「Switch2」から見える、任天堂のDNA(4/4 ページ)

新たなゲーム機に込められた任天堂社の思い・狙いとは何か。

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環境に即した販売形態

 Switch2の販売形態にも特筆すべき特徴がある。日本市場向けに、4万9980円の日本語・国内専用モデルと6万9980円の全世界対応・多言語対応モデルという選択肢を用意した点だ。おそらくグローバル市場での円安を背景にした判断であり、日本の消費者が自国向け製品を適正価格で購入できるよう配慮した形だろう。

 日本では公式オンラインストア「My Nintendo Store」での抽選販売を採用。2025年4月4日から予約抽選を開始し、公平な購入機会を提供しようとしている。抽選応募条件として「2025年2月28日時点で、Nintendo Switchソフトのプレイ時間が50時間以上であること」「応募時点で『Nintendo Switch Online』に累積1年以上の加入期間があり、応募時にも加入していること」を設定している。これらの条件を設定した背景には、Switch2を真に欲している層に確実に届けたいという意図がうかがえる。

 Switch2は単なる新しいゲーム機ではなく、任天堂が130年以上に渡って探求してきた「娯楽×コミュニケーション」の最新形態だといえる。花札からファミリーコンピュータ、そしてSwitchへと続く長い歴史の中で、任天堂は時代の変化に適応しながら必ずこの2要素を組み込んだ体験を提供してきた。

 デジタル化・オンライン化が進み、オフラインでのつながりが希薄化しつつある現代において、Switch2は人と人の娯楽を通じたつながりを再構築する役割を担っているといえるだろう。

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