武蔵小杉の横須賀線ホームは、なぜ離れた場所にあるのか：鉄道の「雑学」（2/4 ページ）

武蔵小杉の横須賀線のホームはかなり離れた場所にあり、同じJRの南武線とも距離がある。それにはある歴史的な背景があった……。

[小林拓矢，ITmedia]

同じJRの南武線と横須賀線ですら、ホームが離れている

　南武線はもともと南武鉄道という私鉄であったが、1944年4月に国有化され、武蔵小杉駅となった歴史がある。一方で、東急は1945年6月に南武線と交わる場所に駅を作り、1953年3月に現在の位置になった。

　南武鉄道から国鉄となった武蔵小杉駅。そして東急の武蔵小杉駅も細かい駅名の変化と場所の移動を繰り返し、現在の位置となった。

武蔵小杉駅（出典：AC）

　現在の武蔵小杉駅付近にあった横須賀線は、1929年8月に開業した「品鶴線」という貨物線で、1980年10月から横須賀線がこの路線を走るようになった。それまでは、旅客列車は営業運転していなかった。

　以前は横須賀線は東海道本線と線路を共有していたものの、この時から別々の線路を使用するようになり、それと同時に総武快速線直通となった。しかし、この時はまだ横須賀線に武蔵小杉駅は存在しなかった。