「打たれ弱い」「就労観が分からない」……Z世代社員の育成で困ることTOP5
企業がZ世代の社員育成で最も困っていることは「打たれ弱さ」――。そのような結果が、東京商工会議所による調査で分かった。一方で「ITやデジタル関連のスキル」や「効率性を重視した発想ができる」といった項目で、企業はZ世代を高く評価していた。
企業がZ世代の社員育成で最も困っていることは「打たれ弱さ」――。そのような結果が、東京商工会議所による調査で分かった。一方で「ITやデジタル関連のスキル」や「効率性を重視した発想ができる」といった項目で、企業はZ世代を高く評価していた。
Z世代の育成で困ることTOP5
Z世代の若手社員を指導・育成する際に困っていることについて、最も多い回答は「若手社員が(ストレスやトラブルなどに対して)打たれ弱い」となり42.2%に上った。
以降は「若手社員の価値観や就労観が分からない」(35.0%)、「若手社員の承認欲求が強い」(18.6%)が続いた。
「特にない」という回答は13.5%で、多くの企業が若手社員の育成に何らかの課題を抱えていることが明らかとなった。その他「若手社員の自己成長に対する意欲が低い」(18.0%)、「若手社員が仕事よりもプライベートを重視しすぎる」(15.9%)という回答も挙げられた。
Z世代社員が他の世代より優れている特徴は?
Z世代の若手社員が他の世代の社員と比較して優れている、または特徴だと感じる点として、最も多い回答は「ITやデジタル関連のスキルがある」で49.9%だった。その他「効率性を重視した発想ができる(いわゆるタイムパフォーマンス重視)」(26.5%)、「自己成長に対する意欲が高い」(24.7%)が上位となった。
新入社員に身に着けてほしいスキル 「生成AI」よりも……?
新入社員に対して、入社時点までに身につけてほしいと感じるスキル・知識は「ビジネスマナー(身だしなみ、挨拶、敬語、態度、席次など)」が最も多く、64.2%に上った。その他「PCスキル(ワード、エクセル、パワーポイントなど)」(53.3%)、「電話応対」(23.9%)が上位となった。
また、新規回答項目「生成AIに関する知識」を挙げる企業は5.3%にとどまった。業務効率化に資する生成AIの活用よりも、社会人としてのビジネス基礎スキル・知識を重視していることがうかがえる結果となった。
経済産業省が提唱している「社会人基礎力」を構成する能力要素のうち、仕事をする上で大事にしてほしいことについては、「主体性」が最も多く71.9%に達した。その他「規律性」(34.5%)、「実行力」(34.2%)を挙げる企業が多かった。
新入社員を指導する上司が大事にすべきこと、心掛けるべきことでは「仕事の指導を丁寧に行うこと」が最も多く、39.8%。「若者の感覚や考え方を理解すること」(30.0%)、「部下の意見や考え方を真摯(しんし)に聞くこと」(29.3%)と続いた。また、「部下を厳しく指導すること」と回答した企業はなかった。
調査は3月3〜21日にインターネットで実施。2020年4月〜2025年2月の間に東京商工会議所が実施した研修講座を利用した企業5777社を対象とした。回答数は377社。
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