2015年7月27日以前の記事
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総務は「ラクそう」は大間違い 知ってほしい、不安とジレンマ「総務」から会社を変える(2/4 ページ)

総務パーソンが抱える“見えない苦労”の数々と、そこから見える総務という職種の「守られなさ」。今回は「総務をどう守るか」という視点で、総務という職種の重要性とその支援の在り方を考えてみたい。

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板挟みで苦しむ総務

 そもそも、会社の存在なくして社員の存在もない。これは真実である。会社が倒れたら元も子もない。そういう意味では「会社を守る」というのは経営としては実行していかなければならず、それは総務パーソンも理解しているだろう。

 板挟みの苦しみは、経営の都合を優先したものだと気付いたメッセージを、そのまま社員に流してしまうことによる葛藤から生まれる。当然、メッセージを受け取る社員も「これは会社のためだ」ということに気付いてしまう。

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提供:ゲッティイメージズ

 だますわけではないが、総務はこの会社の本音を社員向けのメッセージに変換することが求められる。例えば、アルコールチェックの義務化。煩雑な作業に、そして現場からの抵抗に頭を悩ませた総務パーソンも多いはずだ。

「法律だから、必ずやってください」

「飲酒事故を起こしたら、会社へ大きなダメージを与えてしまうのですよ」

 このメッセージでいく限り、社員は理解はしても、少なからず反発を生むこともあるだろう。こうした場合、社員に自分事をしてもらうメッセージや、自分に投影したときどうなるかをイメージできるようなメッセージに変換したい。

「車両事故で被害者になることはもちろん、加害者になるとこんなにも大変な事態になるのです」

「社員が被害者、加害者にならないようにするために、この制度があるのです」

 総務が行うことは、会社からのメッセージを必ず背負うことになる。そのメッセージを「全ては社員のためである」と変換して伝えることで、板挟みの葛藤が少なくなるケースもあるはずだ。

 社員個々の働きが組織の成果となり、その集積が会社の成果となる。これもまた真実だ。経営層が考えていることも「真」であり、社員が感じることも「真」である。それを取り持つ存在が総務であり、経営層と社員、それぞれに寄り添った、飲みやすい薬のようなメッセージに変換していきたい。

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