2015年7月27日以前の記事
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総務は「ラクそう」は大間違い 知ってほしい、不安とジレンマ「総務」から会社を変える(3/4 ページ)

総務パーソンが抱える“見えない苦労”の数々と、そこから見える総務という職種の「守られなさ」。今回は「総務をどう守るか」という視点で、総務という職種の重要性とその支援の在り方を考えてみたい。

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「とりあえず総務」への期待と誤解

 総務は“何でも屋”と称されることも多い。問い合わせの窓口、備品管理、イベント対応、労務対応……。日々の業務には多様なスキルが求められる一方で、社内では「楽そう」「暇そう」といったイメージを持たれることもある。これは大きな誤解だ。

 ある若手の総務パーソンは、こんな嘆きを口にした。

 「本来の業務に集中したいのに、“困ったら総務”と言われて、部署外の業務まで抱えることがある。自分の業務の正当性や専門性を疑問視されるのがつらい」

 このような誤解が、総務のモチベーションを下げ、キャリア形成への不安にもつながるのだ。

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提供:ゲッティイメージズ

 コロナ禍を経て、テレワークの導入や感染症対策など、新たな業務が総務に押し寄せた。これまで以上に企画力やITスキルが求められるようになったが、それに比例して支援体制が整ったわけではない。ヒアリングを通じて、多くの総務パーソンが「サポートを求める仕組みがない」「相談相手がいない」と語ったのが印象的だった。

 これまで「総務に何ができるか」を問う記事は数多く存在した。一方で「総務をどう支えるか」は語られることが少ない。会社が総務の役割を戦略的に位置付け、孤立しないよう支援することは、組織全体の健全性を保つことにもつながる。

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