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「グルテンフリー」ラーメン、「プラントべース」ブラックモンブラン……大阪・関西万博で“意識高い系”店舗が狙うのは?長浜淳之介のトレンドアンテナ(5/5 ページ)

さまざまなグルメが話題になっている「大阪・関西万博」。今回は、その中でもサスティナブルなテーマを掲げる“意識高い系”の店舗たちに焦点を当てる。

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ブラックモンブランがプラントべ―スに

 「ブラックモンブラン」で知られる竹下製菓では、2024年にグループ会社化した米粉チュロスジャパンと共同で、新感覚スイーツ専門店「EARTH SWEETS」を出店。国産米粉を使用した、グルテンフリーのチュロスを販売している。


竹下製菓、EARTH SWEETSで提供されている、米粉チュロス(出所:竹下製菓公式Webサイト、以下同)

 米粉チュロスジャパンは2011年に創業し、国産米粉のチュロスを製造してきた企業だ。オリジナルの生地はグルテンフリー、揚げ油も国産の米ぬかのみを精製した米油を使用している。EARTH SWEETSでは、これまで廃棄してきた酒米を磨いた後の粉を、通常の国産米粉とブレンドして使用。フードロスの削減にも貢献している。

 アイスでは、米国・カリフォルニア州のスタートアップ、Eclipse Foodsの日本法人、エクリプス・フーズ・ジャパンとコラボ。エクリプス・フーズはプラントベースの代替乳製品を手掛けており、乳製品と変わらないクリーミーさとコクが人気を博している。両社はこれまでも、コンビニなどで限定的に販売する商品でコラボしてきた経緯があり、今回はプラントベースのブラックモンブランを販売する。


竹下製菓、EARTH SWEETSで販売されている、ベースプラントのアイス

 万博会場内の飲食店には、「いのち輝く未来社会のデザイン」というやや漠然とした今回の万博テーマを踏まえ、各社が考え抜いた独自の取り組みが現れている。とはいえ、万博でしか提供していない特別メニューがほとんどのため、安価とはいえない商品も多い。平日6000円、休日7500円という入場料を払い、場合によっては長時間並んでまで食べることに意義はあるのか――と疑問を抱く人も多いだろう。その中で、今回紹介したような、意識の高い取り組みこそ、もっと注目されるべきではないか。

著者プロフィール

長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)

兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。著書に『なぜ駅弁がスーパーで売れるのか?』(交通新聞社新書)など。


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