「グルテンフリー」ラーメン、「プラントべース」ブラックモンブラン……大阪・関西万博で“意識高い系”店舗が狙うのは?:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/5 ページ)
さまざまなグルメが話題になっている「大阪・関西万博」。今回は、その中でもサスティナブルなテーマを掲げる“意識高い系”の店舗たちに焦点を当てる。
「日本初」のグルテンフリーラーメンを手掛けたブランドが出店
グルテンフリーも、万博の大きな食のテーマの一つだ。
ケンミン食品では、グルテンフリーラーメンを販売する「GF RAMEN LAB」を出店。米国・ボストンでラーメン店を営む大西氏は、顧客から「グルテンフリーのメニューはどれか?」と尋ねられ、残念ながら断らざるを得なかった悔しい経験から、全ての人にラーメンを味わってもらいたいと、グルテンフリーラーメンの研究に着手した経緯がある。
ビーフンをはじめ、フォーなど米麺の製造販売で長年の実績を持つ、ケンミン食品に共同開発を依頼した格好だ。数年間の試行錯誤を経て、米麺にかんすいを加え、食感が通常のラーメンの麺とそん色ない「ライスヌードル」が完成した。「みやざき地頭鶏」を使用した醤油スープも開発し、2022年から「日本初」のグルテンフリーラーメンの冷凍食品として販売している。
近年、特に欧米では、小麦・ライ麦・大麦などに含まれるタンパク質の一種・グルテンの摂取により、小腸がダメージを受け、栄養の吸収を妨げる病気が深刻化している。農林水産省とグルテンフリーライフ協会の調べによれば、グルテン関連の患者数は米国で1200万〜2600万人、欧州では400万〜4900万人にのぼるとされる。
万博に出店したGF RAMEN LABでは、既に米国・ボストンで名物となっている、淡麗な鶏油しょうゆラーメンに加えて、淡路島のミネラル分が多い塩を使った柚子塩ラーメン、鶏白湯しょうゆラーメンなどを販売。香味野菜や豆乳を使った、プラントベースのとんこつ風ラーメンにもチャレンジしている。
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