2015年7月27日以前の記事
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「グルテンフリー」ラーメン、「プラントべース」ブラックモンブラン……大阪・関西万博で“意識高い系”店舗が狙うのは?長浜淳之介のトレンドアンテナ(3/5 ページ)

さまざまなグルメが話題になっている「大阪・関西万博」。今回は、その中でもサスティナブルなテーマを掲げる“意識高い系”の店舗たちに焦点を当てる。

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会場内に複数店舗を展開する企業たちも

 サントリーホールディングスは、「水と生きる」を基本コンセプトに掲げ、商業棟「ウォータープラザ西棟」の1階にカフェ「SUNTORY PARK CAFE」、2階にレストランの「水空 SUIKUU」と「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所 大阪・関西万博 ウォータープラザ店」を構える。

 近畿大学水産研究所は、近大が開発した養殖魚の専門店だ。世界で初めて完全養殖に成功した「近大マグロ」を提供しており、2種類の魚を掛け合わせて両方の長所を引き出した「サラブレッド魚」の「クエタマ(クエ×タマカイ)」や、「ブリヒラ(ブリ×ヒラマサ)」「キンダイ(イシダイ×イシガキダイ)」も提供する。これらを提供しつつ、万博店ではファミリーを意識して、手桶寿司などの御膳メニューを中心に提供している。サイドやデザートメニューは、水産研究所の本部がある和歌山県の産品を中心に提供している。


近畿大学水産研究所(出所:ダイナック公式Webサイト、以下同)

店内

 海底をイメージした映像や音響による演出を行い、養殖されたニホンウナギが泳ぐ水槽を鑑賞できるのも特徴だ。

 レストラン「水空」は、ダイキン工業の空調技術により、ウォーターフロントである夢洲にいながら、さながら森林に囲まれ清流が流れる、高原に来ているような爽やかな雰囲気を演出する店舗である。食事は和洋折衷だ。和の炊き込みご飯を用意し、メインとなる洋の合鴨のロティやハンバーグを同じプレートで提供する。


水空。空調で高原の爽快感を再現

 同店限定のビール「サントリー水空エール」は、農地を極力耕さず土壌の肥沃度を向上させるためにカバークロップを植える「再生農業」という手法で生産した麦とホップを使用。再生農業ならば、耕運機によるエネルギー消費が節約でき、温室効果ガスの発生源となる化学肥料の使用が抑えられる。


水空エールは再生農業で生産(出所:サントリーホールディングス公式Webサイト)

 SUNTORY PARK CAFEでは、全粒粉のパンを使ったホットドッグや、湘南・鵠沼海岸の人気かき氷店「埜庵(のあん)」監修の「サントリー天然水」でつくったかき氷を販売。水源を守る「サントリー天然水の森」の材木を使った、食器やテーブルも見所だ。


白ハト食品工業は、可動式のさつまいもやいちごの畑があるスイーツ店出店(出所:白ハト食品工業公式Webサイト)

 複数店舗を展開する企業としては、たこ焼き「くくる」や芋菓子「らぽっぽ」を展開する、白ハト食品工業も挙げられる。会場内で5つのエリアに出店しており、「おいもといちごとりんごのらぽっぽFarm to the Table」は、可動式の鉄コンテナで栽培した、さつまいもといちごの畑やりんごの木を見ながら、ピザなどの食事メニューだけでなく、パフェやさつまいもチップスといったスイーツを楽しめるようにした。新しい6次産業の形を提示している店舗だ。調理は可動式のキッチンで行い、万博終了後も、畑とキッチンが可動式なので、移転開業が可能な店舗となっている。


おいもといちごとりんごのらぽっぽFarm to the Tableの商品(イメージ)、出所:EXPO2025公式Webサイト

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