ファミマはなぜパンを「白く」したのか? 累計500万食の「白生」シリーズが挑む主役の座(1/5 ページ)
ファミリーマートの「白生」パンシリーズが累計500万食を突破した。視覚的な新しさと独自の食感で、日常のパン選びに新たな価値を提供し、コンビニパン市場の主役を目指す。
ファミリーマートの「白生パン」シリーズが好調だ。3月の発売から13日間で累計500万食を販売し、コンビニパン市場で存在感を示している。通常なら焼き色が付くパンを白く仕上げたことも話題となり、若年層や女性ファンを増やしている。なぜハマる人が多いのか、ヒットの背景を追った。
ファミマのパンカテゴリーは、2024年に過去10年で最高の売り上げを記録した。特に、2023年に発売された「生コッペパン」を皮切りに展開する「生」パンシリーズは、2年間で累計2億6000万個を販売する人気商品に成長。その成功体験をもとに生まれたのが、「白生パン」シリーズだ。
3月25日に「白生コッペパン(つぶつぶいちご&ホワイトチョコ)」「白生クロワッサン(ダブル生チョコ)」「白生フランスパン(北海道産ダブル練乳ミルク)」(各168円)の3種類を発売。
さらに「白生クリームパン(ダブルカスタード)」(158円)、「白生ドーナツ(チョコホイップ)」(145円)、「白生コッペパン(トリプルチーズ)」(158円)も加わり、ラインアップが広がった。
同シリーズの特徴は、焼いても白い見た目と、しっとりもちもちした食感だ。「生コッペパンから派生する形で発売したところ、白いパン生地への需要を感じた」と、商品本部スイーツ部副部長の鈴木崇義氏は振り返る。
特定のターゲットを設定せずに発売するため、定番のコッペパンやクロワッサンを展開したところ、狙い通りに幅広い層からの支持を得た。さらに「パンが白い」というインパクトにより、これまで男性客が中心だった同社のパンカテゴリーの購買層において、若年層や女性客の割合が増えるという変化も見られた。
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