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なぜ“アリーナ”に人が集まるのか? 神戸「GLION ARENA」に25万人が訪れた理由(4/6 ページ)

神戸のウォーターフロントに誕生した「GLION ARENA KOBE」。震災から30年の節目に開業し、地域回遊やデジタル施策を組み合わせた新たなスマートシティモデルとして注目を集めている。

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「TOTTEI PARK」との一体運営で滞在時間を向上

 順調なスタートを切った中で、さらなる成長への可能性も見えてきた。来場者が試合やイベントの前後も長く滞在できるようにするには、エリア全体で楽しめる環境づくりが重要だ。例えば、1万人規模のイベントなどを実施すると、アリーナ内のテナントだけでは需要をまかないきれず、現状では多くの来場者が屋外で過ごしている。

 こうした状況を新たなビジネス機会と捉え、6月から本格稼働を予定しているのが「TOTTEI PARK(トッテイパーク)」だ。

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全体マップ

 アリーナに隣接する同パークは、神戸の海と山を一望できる屋外型の多目的エリアだ。「Regeneration(再生)」をテーマに、神戸港の発展を100年以上支えた「突堤」(堤防状の構造物)の名前を継承。国際貿易港として培われた文化交流の歴史を、エンターテインメントという新しい形で継承・実現する思いを込めて命名した。

 パーク内には「緑の丘」と呼ばれる階段状の建築物を設置し、BBQレストラン「エンスリー」(6月20日オープン)やブリュワリーも併設する予定だ。365日「ここに来ると何かがある」エリアを目指し、アリーナとの一体運営を目指す。

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アリーナに隣接する「TOTTEI PARK」
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「緑の丘」からの景色

 緑の丘の屋上からは神戸空港や大阪方面にある建物、神戸ポートタワーなどが見える。270度海に囲まれた立地を最大限に生かす戦略で、渋谷氏は「屋根の上からパークにあるステージを見ると、背景には神戸の夜景も広がる。周辺の景観と一体となったイベントを楽しめる」と構想を語る。

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日が落ちてからのイベントでは神戸の夜景を楽しめる

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