2015年7月27日以前の記事
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生成AIで「社員の発想力」を磨け CX向上につながる3つの活用術“掛け算”で強くする会社経営(3/4 ページ)

“コモディティ化”の時代において、顧客に“選ばれる体験”作りが重要性を増しています。CXを生み出しているのは、社員一人一人。CX視点で設計されたEXが不可欠なのです。

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生成AIは「思考のパートナー」に

 どれほど優れた構想であっても、それが現場で実践されなければ、顧客体験として届くことはありません。そして、その実践の担い手となるのは、日々の業務の中で試行錯誤を重ねている社員の皆さん一人一人です。そうした現場の皆さんの発想力を最大限に引き出すために、私たちは生成AIを「思考のパートナー」として位置付け、共に歩む存在であるべきと考えています。

 生成AIは思考のパートナーとして「発想の深化を導く“AIとの共創”と設計の力」「発想を実行へとつなぐ“仕組み化”の力」を発揮します。

発想の深化を導く“AIとの共創”と設計の力

 前章で触れた「発想の転換」「発想の接続」をより具体的に実践するためには、AIの力を生かした柔軟な設計が不可欠です。

 例えば、以下のような一連のプロセスを、目的に応じて最適なAIと対話しながら進める設計力が、構想の質とスピードを高めていきます。

  • マインドマップを活用して市場の兆しを広げる
  • そこから抽出したテーマをもとに商品コンセプトを構築する
  • その受容性やポテンシャルを評価し、戦略シナリオとして整理する
  • シナリオごとに顧客体験ストーリーやビジュアルコンテンツへと落とし込む

発想を実行へとつなぐ“仕組み化”の力

 さらに、その構想を現場で再現可能なかたちに整えるためには、「発想を実践する」プロセスを型化し、誰もが自分の業務の中で自然に取り入れられる環境を整えることが大切です。

  • 活用シーンに応じたAIツールの選定や組み合わせ
  • AI活用ガイドの整備やナレッジの可視化
  • 専用のエージェントAIの実装

 このように、継続的に使い続けられる設計と環境づくりが求められます。こうした取り組みは、属人化を防ぎ、組織全体で体験価値を生み出し続ける基盤となります。


(筆者作成)

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