留学費用が高騰する中で見つけた、外貨で月20万円稼ぐ“日本語輸出”の働き方(3/5 ページ)
長引く円安は、欧米への留学を目指す大学生にとっても、大きな壁となっている。そんな中、学業と両立しながら外貨を稼ぎ、自力で留学中の生活費をまかなおうとする学生も……。
レッスンの工夫で評価も収入も上昇
伊藤さんにとって、日本語教師という働き方はまったくの初挑戦だった。Preplyに登録する際には、自己紹介動画の撮影や、ネイティブスピーカーであることを証明する書類の提出が求められる。プロフェッショナルとして認定される「バッジ」の取得には資格が必要となるが、基本的には母国語話者であれば登録が可能だ。
初めての登録にあたって、伊藤さんは自己紹介動画にも工夫した。「同世代の外国人の日本語学習者を意識するなら、ポップでフレンドリーな雰囲気を出した方が効果的だと考えました。一緒に学んでいく姿勢を見せることを大事にしました」(伊藤さん)。
また、他の教師との差別化を図るために、レッスンのテーマ選びにもこだわった。「何が外国人の興味を引くのかを考えたときに、日本食や漫画、観光名所といったトピックを扱うようにしました。大学で観光について学んでいることもあり、時にはそれらの話題を英語で伝えるよう工夫しました」と話す。
現在は、3〜4人の定期的な生徒を抱えており、これまでに教えた生徒は15人ほどにのぼる。「米国や欧州、特にドイツやオランダなど、日本に関心を持つ生徒が多いです。英語がうまく通じないこともありますが、それも日本語教師として貴重な経験になっています」と語る。
そんな工夫を重ねた結果、始めた当初は時給8ドルだったレッスンも、今では20ドルまでに上げることができた。「1時間のレッスンでは、日本語教師としての役割に加え、文化交流の価値も提供していると思っています。楽しみながら稼げるというのが、この仕事の大きな魅力ですね」と笑顔を見せる。
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