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総務よ「DXで職を奪われる」と怯えるな 会社に“必要とされ続ける”ための3カ条「総務」から会社を変える(3/3 ページ)

このままでは、総務の仕事は、奪われてしまうのか? もしくはなくなってしまうのか? 結論から言おう。必要とされる機能として生まれ変われば、総務の仕事は存続する。では、その必要とされる機能とは何なのか?

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「戦略総務」の本質

 最高の舞台を外敵から「守る」=リスク管理も必要だ。これは、情報収集と自社事化が欠かせない。自社の状況やおかれた環境など、自社について熟知する。自社に関係する情報を集め、自社に当てはめて考えて判断する。これも、自社社員という当事者意識が欠かせない仕事だ。もちろん、リスク管理に必要な手立ては外部に頼ることになるが、ここにおいても「考える」という仕事は自社社員が行うべきである。

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提供:ゲッティイメージズ

 最後の「整える」は、企業文化の醸成である。これを研ぎ澄ますことで「自社らしさ」が際立ってくる。この「らしさ」が発露できる舞台を創造し、しっかりと外敵から守り、従業員が安心、安全な状態で演技=仕事ができる状態を担保することで、ようやく「らしさ」を身にまとえるのだ。

 「自社らしさ」は、そこに身を置く者に共通する価値観であり、行動様式である。これだけは、外部に委託するわけにはいかない。企業経営としての根幹でもある「らしさ」を研ぎ澄ますことは自社社員でしかできない仕事であり、舞台=オフィスを握っている総務しかできない仕事である。

 舞台を創って、守って、らしさを整え強化する仕事。ここの戦略を練る仕事が、経営から求められる総務の仕事であり、企業が存続し続ける限り、強化し続けなければならない仕事=戦略総務である。

著者プロフィール・豊田健一(とよだけんいち)

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株式会社月刊総務 代表取締役社長/戦略総務研究所 所長/(一社)FOSC 代表理事/(一社)IT顧問化協会 専務理事/日本オムニチャネル協会 フェロー

早稲田大学政治経済学部卒業。株式会社リクルートで経理、営業、総務、株式会社魚力で総務課長を経験。日本で唯一の総務部門向け専門誌『月刊総務』前編集長。現在は、戦略総務研究所所長、(一社)FOSC代表理事、(一社)IT顧問化協会 専務理事/日本オムニチャネル協会 フェローとして、講演・執筆活動、コンサルティングを行う。

著書に、『リモートワークありきの世界で経営の軸を作る 戦略総務 実践ハンドブック』(日本能率協会マネジメントセンター、以下同)『マンガでやさしくわかる総務の仕事』『経営を強くする戦略総務』


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