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総務よ「DXで職を奪われる」と怯えるな 会社に“必要とされ続ける”ための3カ条「総務」から会社を変える(2/3 ページ)

このままでは、総務の仕事は、奪われてしまうのか? もしくはなくなってしまうのか? 結論から言おう。必要とされる機能として生まれ変われば、総務の仕事は存続する。では、その必要とされる機能とは何なのか?

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総務の仕事は「創って、守って、整える」こと

 では、企業や経営にとって必要な機能とは、何なのか? VUCA時代、トランプリスクをはじめ、何が起こるか分からない。全く知らない業界から、自社の競合が生まれることもある。我が国においては、人口が減少し続ける時代になり、熾烈な企業間競争が日夜繰り広げられている。

 競争戦略は、いかに同業他社に対して優位に立てるかという差別化戦略である。優位に立つための一つの手立てとして、「いかに“自社らしさ”を際立たせるか」がある。企業文化といっていいかもしれない。「自社らしさ」を言語化、可視化、強化すること、それがまさに、総務に求められる究極の機能ではないだろうか。

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提供:ゲッティイメージズ

 筆者が考える総務の仕事は「創って、守って、整える」である。まず「創る」とは、生産性高く、エンゲージメント高く働ける「舞台」を創ること。この場合の舞台とは、働く場のことである。オフィスへの出社率が高まりつつある現在では、オフィスと言い切っていいかもしれない。

 あなたが、サッカーの選手であったとしたら、近くの小学校の校庭でサッカーをするのと、国立競技場でサッカーをするのとどちらがモチベーションが上がるだろうか。舞台が整い、それが素晴らしいものであれはあるほど、そこで試合をする選手のモチベーションが上がるはずである。

 オフィスは「従業員が成果を出す」という演技をする舞台なのである。ここを最高の舞台とするのが、総務に求められる機能の一つである。経営者は舞台監督であり、監督が指示するミッションを、最高のパフォーマンスで実践し、成果を上げる舞台づくりが総務に欠かせない機能なのだ。

 人的資本経営の文脈で表現するなら、人事が人材教育によって「役者=従業員」を磨き、総務が「舞台」を磨く、といってもいいだろう。この舞台が最高のものになるように“想像”し、“創造”するのが、自社社員の総務パーソンである。自社社員としての当事者意識を持ち、企画立案していく。実行部隊は外部のプロフェッショナルを活用することになるが、考える部分は、自社社員でなければならないのだ。

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