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国分太一さん降板で“語らぬ会見” 日テレの判断は「正解」か「裏目」かスピン経済の歩き方(4/7 ページ)

TOKIOの国分太一さんに関して、日本テレビの福田博之社長が行った緊急の「説明ゼロ会見」が話題になっている。この対応は危機管理的にアリだったのか。それとも……。

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TOKIOと国分さん本人による説明はどうだったか

 では、それを踏まえてTOKIO社と、国分さん本人による説明を見てみよう。

この度の件に関しまして、関係各所の皆様、応援し続けてくれているファンの皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます。

長年の活動において自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因です。

期限を決めずに全ての活動を休止し、自分を見つめ直させていただきます。

改めて、ご迷惑をおかけしましたことを、重ねてお詫び申し上げます。

TOKIO 国分太一

 生島さんのように自分が無期限活動休止になった「重大なコンプライアンス違反」がどのようなものなのかを説明する意思はまったく示されていない。「被害者」がまったく存在しないコンプライアンス違反なのかもしれないが、関係各位とファンにしか謝っていない。

 しかも、日テレがプライバシー、プライバシーと大騒ぎしたわりには、自身が関わった番組のスタッフなど、関係者への取材を控えてほしいなどのお願いさえない。

 極めて事務的かつ形式的な謝罪文である。

 筆者は報道対策アドバイザーという職業柄、この手のステートメント(声明)を山ほど作成してきたが、このように言葉数の少ない謝罪文になるのは、往々にして「隠したいことがたくさんあるとき」だ。コンプライアンス違反の中身や数なのか、「被害者」の有無なのか分からないが、この文面からは「もうこれ以上、詮索してくれるな」という強い意志が伝わってくる。


なぜ事務的かつ形式的な謝罪文だったのか

 どちらにせよ、ここまで露骨に情報統制をしようとする姿勢が表れる謝罪文も珍しい。つまり「日テレの会見が異常だ」「フジよりも最低だ」と叩かれているが、説明責任を果たしていないのは国分さん側ではないか。

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