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「ゲームみたい」新人のやる気が上昇 オリックス生命コールセンター研修のウラ側(2/5 ページ)

日々さまざまな問い合わせが寄せられる生命保険会社のコールセンター。オリックス生命保険は5月から、コールセンター部門に配属される新入社員の研修を大幅にアップデートする挑戦を始めた。同社に話を聞いた。

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5月から本格運用をスタート

 こうした複合的な課題に直面する中、同社はAIを活用した研修の可能性を探り始めた。「中長期的な計画の中で、業務効率化は大きなテーマでした。デジタルを活用して、より効率的かつ効果的な育成研修ができればと考え、松本を中心に情報収集を始めました」(山下氏)

 複数企業から情報を収集し、比較検討を重ねた結果、エクサウィザーズの「exaBase ロープレ」の導入を決定。2025年1月から約3カ月かけて、コールセンター業務に必要な専門用語や商品知識、やりとりのシナリオを学習させた。その後、5月14日の復職者研修で試験導入し、29日からの新入社員研修で本格運用を開始した。

温厚、せっかち、意地悪……リアルな顧客を再現

 では、実際に導入されたAIアバター研修ツールはどのようなものなのか。最大の特徴は、さまざまな性格の顧客を再現できる点だ。「実際の現場で遭遇するような、よりリアルに近いお客さまを再現することにこだわりました。温厚なお客さまだけでなく、せっかちなお客さま、少し意地悪なお客さまというパターンを設けることで、実践的な研修環境を実現しています」(山下氏)。当初は「温厚」のみだったが、「実際の顧客対応はもっと多様だ」という現場からの意見を受けて追加した。

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温厚、せっかち、意地悪な顧客を想定(オリックス生命保険提供、以下同)

 問い合わせのやりとりは11シナリオを作成。性格パターンと組み合わせると18通りの練習が可能だという。

 従来の研修では、新入社員2人がペアになり、お客さま役とオペレーター役を交互に行っていた。AIアバターを導入したことで、全員が同時にオペレーター役として練習できるように。「習熟が早い人は次々とシナリオを進められますし、じっくり取り組みたい人は自分のペースで繰り返し練習できます」(山下氏)

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全員が同時にオペレーター練習ができる

 一通りのやりとりが終了すると、オープニングからクロージングまでの対応が点数で評価され、自分の音声も聞き返せる。評価基準は、従来の人による研修で使用していた評価シートを基に設定されており、現場の知見が反映されている。

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