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プロレスラーの社長がDX推進?! 新日本プロレスは「月1000件」の経費精算をどうデジタル化したのか

プロレス団体・新日本プロレスリングが経費精算業務のデジタル化に取り組んでいる。

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 プロレス団体・新日本プロレスリングが経費精算業務のデジタル化に取り組んでいる。

 選手やスタッフの出張費など、月間1000件以上の立て替え経費が発生し、経理の担当者に大きな負荷がかかっていた。これを、業務フローや経費管理体制を見直すことで、大幅な業務削減を実現したという。

 バックオフィスDXを推進したのは、プロレスラーで、2023年に同社社長に就任した棚橋弘至氏だ。


新日本プロレスの棚橋社長と経理担当者が経費をオンラインで確認する様子(出所:プレスリリース、以下同)

毎月1000件の経費精算 どうデジタル化した?

 同社は全国でプロレスの興行を行っており、宿泊費や交通費などの経費が多く発生する。また、プロレスラーを育成する道場でも多くの経費が発生し、興行で発生する出張費と合わせると経費全体の約6割を占めるという。

 同社はこれまで、月間1000件以上にものぼる経費精算に対し、専用のクラウドシステムで対応していた。しかし、システムと連携する法人カードの支払履歴が、管理画面に反映されるまでに数日の時差があり、領収書の登録に抜け漏れが発生したり、決算の締め日近くに経理担当の確認作業が増えてしまったり、課題が多かった。

 同社はSansanが提供するクラウド経費精算サービス「Bill One経費」を導入。経費精算業務をオンライン化した。

 また、法人カード「Bill Oneビジネスカード」も活用。従業員による経費の立て替えをやめた。法人カードを活用することで使用履歴がオンラインの管理画面上ですぐに確認できるようにした。カード使用後に領収書の督促メールが自動で使用者に送付されるため、提出漏れの低減にもつながったという。

 これらの取り組みにより、経理担当者が行っていたカード明細の確認や、二重計上を防ぐための確認作業など従来発生していた業務工数を削減した。

 経理セクションの担当者は「経費精算は紙での処理が中心だったが、2023年にプロレスラーでもある棚橋が社長に就任してからは、バックオフィスのDXも大きなテーマの一つとして取り組んでいる。結果、現在では全体で9割の経費が法人カードで支払われていることに加え、業務の効率化も進んだ。今後は費用分析などにもBill Oneを積極的に活用し、興行運営を強固にしていきたい」とコメントした。

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