インタビュー
「青春18きっぷ研修」その後どうなった? 3年目で見えてきた本当の効果(6/6 ページ)
山陰パナソニックは、新入社員に青春18きっぷでの一人旅を課す「サンパナジャーニー」を通じて、主体性や計画力を育む独自研修を実施している。リアルな体験を重視し、3年かけて成長を促す育成体系が注目を集めていて……。
失敗を通じた学びを重視
デジタル技術の進化で瞬時に答えが得られる現代だからこそ、予測できない環境下に身を置き、自分で考え、失敗から学ぶ経験が重要になっている。生成AIを使った業務の効率化も重視される中、山陰パナソニックは「リアルな体験を通じた人材育成」で成果を示している。
一般的な研修では即効性を求められがちだが、山陰パナソニックが目指すのは時間をかけた人材育成だ。失敗を通じた学びを重視し、効率化を追求する中で抜け落ちがちな「プロセスを積み上げることの大切さ」を掲げる。
そのためには周囲の理解や協力も不可欠となることから、船井氏は「研修に参加する当事者だけでなく、社内全体で若い社員を育てていくという雰囲気も大切だ」と語る。人手不足に悩む地方企業が多い中、独自の研修で若手の定着と成長を実現した同社の取り組みは、人材育成のモデルケースとして注目を集め続けそうだ。
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