花王、高価格帯シャンプー強化 若年女性へ訴求
花王が新たなヘアケアブランド「MEMEME(ミーミーミー)」を発表した。Z世代の女性をターゲットに、「melt」や「THE ANSWER」に続く高価格帯シャンプーブランドの第3弾となる。
花王は7月29日、新たなヘアケアブランド「MEMEME(ミーミーミー)」を発表した。「melt(メルト)」「THE ANSWER(ジアンサー)」に続く、高価格帯ブランドの第3弾として、8月9日から発売する(一部店舗では7月29日から先行発売)。
展開商品は、「モイストブーストシャンプー」(本体400ミリリットル)、「モイストブーストトリートメント」(同)、「クラッシュジェルトリートメント」(洗い流さないタイプ)、「モイストブーストオイル」の4種類(いずれもオープン価格)。
ターゲットは「自立志向の強い若年層の女性」。若者を中心に「周囲に合わせるよりも、自分の好きなものに正直に、なりたい自分に向かって積極的にチャレンジして楽しみたい」といった価値観が広がっていることに着目したという。また、費やした「時間」に対する満足度を重視する傾向も踏まえ、泡立ちやすいシャンプーや、ぬれた髪にも素早く馴染むトリートメントを開発した。
ヘアケア事業部の野原聡氏は「タイパが意識される中、従来の使い方を変えずに素晴らしい体験と仕上がりが得られるブランド・商品にした」と説明した。
若年層との接点を広げるため、K-POPアイドル「MEOVV(ミヤオ)」とコラボしたブランドビデオの制作や、体験型POP-UPストア、フェスへのブース出展などを実施する。
表参道で7月30日〜8月3日に開催するPOP-UPストアでは、商品紹介・体験ブースに加え、MEOVVの広告ビジュアル展示、広告の世界観で撮影できるフォトブース、ラインストーンを使ったセルフメメークアップブースなども用意する。
花王は高価格帯シャンプー市場への参入が遅れ、2017年に約20%あったシャンプーやリンスなどのインバスケア製品のシェアは、2023年には11%強にまで低下した。
しかし2024年春以降、新ブランド「melt」「THE ANSWER」の投入や既存ブランドのリブランディングで巻き返し、1400円以上の高価格帯の売上構成比は1%から20%強に、シェアも13%まで回復したという。「MEMEME」の投入でさらにシェアを拡大を狙う姿勢だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
花王が高級シャンプーで「塗り洗い」を強調したワケ “即改善”のマーケティング手法
花王の高価格帯シャンプーが好評だという。市場参入が遅れたにもかかわらず、シェアが回復した理由に迫る。
花王「前髪マスカラ」が10代女子に人気! なぜ彼女たちの心をつかんだのか
花王の「ケープ FOR ACTIVE 前髪ホールドマスカラ」が売れている。発売後1年間の出荷数量は当初計画比で1.7倍、累計出荷数は162万本以上に。前髪のキープに特化したヘアスタイリング剤が、なぜ好調なのか取材したところ……。



