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セブンもファミマも取り組む「無人コンビニ」はなぜ、普及しないのか 実際に行って分かった「限界」(2/4 ページ)
都内を中心にちょこちょこ見かける「無人コンビニ」。今後、国内で増えていくのか。実際に店舗を訪問し、考えてみる。
セブンは工場・オフィス内のコンパクト店舗
セブン-イレブンは工場やオフィスなど、福利厚生の一環として利用できる「コンパクト店舗」を開発した。専用アプリを立ち上げて入店用のQRコードを読み込み、スマホで商品のバーコードを読み取りながら、アプリ上で決済する仕組みだ。店舗面積は最低50平方メートルと、通常店の4分の1程度。商品数は最大1200程度と通常店の半分弱だ。コンビニコーヒーも店内に設置する。
セブン-イレブンジャパンとフランチャイズ契約を締結した運営者が、オフィス・工場施設と売店の業務委託契約を結び、運営するシステムをとっている。社食などの福利厚生施設を運営する企業がフランチャイジーとなり、工場内に出店する事例がある。
施設内の就業者人数は最低500人以上、電気設備・給排水設備があるなど、出店にはいくつか条件があるものの、日本電子やアイリスオーヤマ、三井物産など大手各社への出店が進んでいる。
現状、施設内出店に限定していることから、コンパクト店舗が一般の路面店として成功する可能性は低いだろう。入店するたびにスマホアプリを起動し、自身で読み取るのは客にとって面倒だ。また、公共料金の支払いなど、従来店にあるサービスや機能を狭める必要もある。
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