企業のサステナビリティの取り組み、生活者に「自分の話」にしてもらう方法は? JERA・味の素の事例で解説(4/4 ページ)
企業のサステナビリティの取り組みを、生活者に「自分の話」にしてもらう方法はあるのだろうか。
SDGsの次のテーマ「BIG WELL-BEING」
兎洞: SDGsの次のテーマとして、「Well-being」という概念が注目されています。SDGsのベースを創ったと考えることもできるローマクラブが「成長の限界」から50年を経て発表したレポート『Earth for All』では、このwell-beingという言葉が非常に多く使われています。
「Well-being」はそもそも“個人の健康”の定義としてスタートした概念ですが、今では“個人-社会-環境”を統合的に捉える視点に進化しています。生活者としての私たちは、企業や団体などの組織・コミュニティーに属し、その外側にはさらに大きな社会があります。そして、そのさらに外側には地球環境が存在します。
個人のフィジカル面、メンタル面で語られた「Well-being」と、格差や貧困の無い社会、また自然資本や地球環境、とを地続きとして捉え、これら全てが良好な状態であるべきだということで、これらを統合して考えていく「BIG Well-being」の世界が到来しているというわけです。
こうした潮流を受けて、これからは企業においても、“自然や社会の一部としての生活者”という捉え方が必要ですし、人的資本〜社会インパクト創出〜事業イノベーションが真に統合された経営が求められる時代になってくると考えられます。さらに、生活者と企業と社会との新たな関係構築を目指した、業界の垣根を越えた共創ビジネスも増えていくと予想されます。
「博報堂SXプロフェッショナルズ」は、こうした時代の要請に応えるためのソリューション開発を通して、BIG Well-beingな新たな企業ビジネスを支援させていただきたいと考えています。
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