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砂上の「1兆円企業」、メタプラネットの株価はなぜ暴落したのか? 「熱狂の代償」を払う個人投資家たち(1/4 ページ)
ビットコイン戦略で時価総額1兆円超に達したメタプラネット。しかし株価は3分の1以下に急落。NISA人気の裏で税制改正リスクやPBRの割高感が顕在化し、投資家に「熱狂の代償」を突きつけている。
筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCEO
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレイスを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務を手がける。Xはこちら。
かつて「日本版マイクロストラテジー」として市場の期待を一身に集め、飛ぶ鳥を落とす勢いであったメタプラネットが岐路に立たされている。
同社はビットコインを企業の財務資産とする大胆な「ビットコイントレジャリー戦略」を掲げ、株価は急騰。6月19日には最高値である1930円を記録し、時価総額が約1兆1600億円まで達していた。
1兆円という時価総額は、日本市場において業界最大手クラスの企業群に匹敵する水準だ。例えば、日本マクドナルドホールディングス(約9800億円)や資生堂(約1兆円)など、国民的知名度を有する企業と肩を並べるどころか、それを上回る評価を受けていたのである。
「ビットコインを購入する」という一点で、数値上はあの“マック”よりも上の企業になったのだ。
しかし、熱狂が冷めるのも早かった。9月18日時点の終値は530円と最高値から3分の1以下まで下落し、同社の時価総額は約6000億円に急減。最高値更新から3カ月足らずで、5000億円強の企業価値が吹き飛んだ計算になる。
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