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「約8.4万円のドライヤー」が人気 パナソニックが狙う“もう戻れない”戦略(1/2 ページ)
ドライヤー市場が拡大を続けている。パナソニックの最上位モデル「nanocare ULTIMATE」は、8万4150円の価格ながら計画比約2倍の売れ行きを記録。その背景とは?
ドライヤー市場で、高価格帯製品の存在感が増している。パナソニックは2024年9月、家庭向けの高価格ドライヤー「nanocare ULTIMATE」(ナノケア アルティメイト)を発売。上位モデル「EH-NC80」が8万4150円、下位モデル「EH-NC50」も5万9400円と高額だが、2025年3月時点で計画比約2倍の売れ行きだという。
ベッドのマットレスや音質の良いオーディオ機器、カメラなどと同様に、一度高価格で品質の良い製品を使うと、価格の低い製品には戻りにくい。ドライヤーも同様の傾向が見られる。
調査会社の富士経済は、ドライヤーの国内市場規模が2025年に715億円に達し、2022年に比べ68.2%増加すると予想。そのうち、3万円以上の製品が市場の4割以上を占める見込みだ。パナソニックによれば、同社ドライヤーの平均単価は2022〜23年度で約10%上昇したという。
高価格帯への動きは他社にも広がっている。シャープは2023年に希望小売価格が4万4000円前後の「プラズマクラスタードレープフロードライヤー」を発売。米ダイソンは2024年に、髪をストレートにする機能を備えたドライヤー「Dyson Airstrait ストレイトナー」を4万〜5万円前後で販売している。
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