2015年7月27日以前の記事
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レーシックしたおじさんが、なぜ「伊達メガネ」? 4万円を超えるのにバカ売れ アイウェア市場の新トレンドを探る(3/5 ページ)

国内アイウェア市場は横ばいが続くが、若者からの支持を集める注目領域がある。大手の取り組みなどとともに、現状を解説する。

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 サングラス需要は海外でも高まっています。イタリアのファッションブランド関係者からは「サングラスの需要が近年高まっていて、特にハイブランドのサングラスがよく売れている」と聞きました。欧州や米国では、ブルーなど薄い目の色をしている人が多いため、光に弱く、目の病気になりやすいともいわれています。その意味でサングラスは以前から必須のアイテムです。

 そこに最近の夏の強烈な光と暑さが加わってきたため、ファッションとしてだけでなく、機能性を兼ねたサングラスに対するニーズが高まっているようです。

「推し活」のマストアイテムとして広がり始めている

 JINSでは視力矯正を目的にしない、伊達メガネ、サングラス文化の定着を図ろうとさまざまなキャンペーンを実施しています。

 例えばK-POPのグローバルアーティスト「ENHYPEN(エンハイプン)」を起用したキャンペーンを7月からスタート。国内スタジアムツアーの会場で、同社のアイウェアを販売する珍しい施策です。


ジンズ、K-POPのアーティストと同じ眼鏡をかけようというキャンペーン(出所:プレスリリース)

 なぜスタジアムツアー会場で販売するのでしょうか。これは「推しと同じ眼鏡をかけよう」という、新しく眼鏡需要を生み出すためのキャンペーンです。ENHYPENのメンバーが着用した伊達メガネやサングラスなど全7アイテムを用意しています。

 なにしろ眼鏡ですから、度なしとはいえ価格は高くなります。そんなに簡単に売れるものではないのですが、そこに「推し」というキーワードが入れば動きが変わります。推しと同じ伊達メガネをライブでも着用して、推しと“同化”するのです。これはファンにとってはたまらない体験となります。

 最近、推しと同じようなファッションでライブを楽しむ人は増えています。

 8月に世界ツアーの一環でビリー・アイリッシュが来日した際には、彼女を象徴するリムレスの眼鏡に似たものがツアー前によく売れました。ビリー推しのファンは、当然“ビリーっぽい”伊達メガネを購入する、というわけです。雑貨店などで販売している3000〜5000円程度のリムレス眼鏡がよく売れて、一時期はトレンドワードにもなったほどでした。


左→チャオパニック「アンティーク風リムレスメガネ」、右→ジェントルモンスター「Atomic 02」

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