ファミマ、パンの“裏側”まで楽しめる? 「オモテもウラもおいしいパン」の狙いとは
ファミリーマートが、定番パンの裏側をクイニーアマン仕立てにした「オモテもウラもおいしいパン」シリーズを発売する。その狙いや背景は?
ファミリーマートは10月7日から、定番パンの裏側をフランスの伝統菓子クイニーアマン仕立てにした「オモテもウラもおいしいパン」シリーズを全国で発売する。「デニッシュメロンパン×クイニーアマン」(185円)、「チーズケーキデニッシュ×クイニーアマン」(198円)、「アップルパイタルト×クイニーアマン」(198円)の3種類を展開する。
同シリーズは、定番パンとして人気の「デニッシュメロンパン」「チーズケーキデニッシュ」「アップルパイタルト」の裏側に、発酵バター風味のあめをパン生地と合わせて焼き上げたクイニーアマン生地を採用。表側の定番パンと裏側のクイニーアマンの2種類の味と食感を1つの商品で楽しめるのが特徴だ。
発売の背景には、パン需要の拡大がある。米の価格高騰を受け、主食としてパンを選ぶ人が増えており(エクスクリエ調べ)、ファミマでもパンカテゴリーの売り上げが2023年、2024年と2年連続で過去最高を更新した。同社スイーツ部の鈴木崇義副部長は「パンは朝食やランチだけでなく、おやつや夜食としても取り入れやすく、今後も伸びしろがあると考えている」と話した。
一方、市場全体では、異なる食品を組み合わせた「ハイブリッドグルメ」が注目を集めているそうだ。カヌレとチュロスを組み合わせた「カヌチュロ」やメロンパンとクロワッサンを組み合わせた「メロワッサン」などが登場しており、ファミマもこうした流れを踏まえて開発を進めた。
鈴木氏によると、クイニーアマン自体の人気も高まっているという。ファミマが2024年10月に発売した「スイーツパン」シリーズでは、「ティラミスメロンパン」や「塩キャラメル生フランスパン」などを抑えて、「焼きチョコクロワッサン クイニーアマン仕立て」が最も好評だった。
新商品では、クイニーアマンの人気を取り込みつつ、ファミマのメイン客層である40〜50代男性も手に取りやすいよう、定番商品のメロンパンやチーズケーキなどと組み合わせた。鈴木氏は「ケーキが値上がりしている中で、パンで甘いものを手軽に楽しんでいただける。主食としてもスイーツとしても両方の受け皿になれると考えている」と意気込む。
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