ニュース
相次ぐモバイルバッテリーの発火 粗悪品を抑え込めるか :アンカーも52万台自主回収(4/4 ページ)
リチウムイオン電池を内蔵したモバイルバッテリーが発火・発煙する事故が相次いでいる。背景の一つが、ネット通販を介した低品質な海外製品の普及だ。
伸びる関連市場規模
国内のスマートフォン向けモバイルバッテリー需要が拡大している。調査会社MM総研によると、充電器などを含むバッテリー関連の令和6年度の市場規模は1149億円で、10(2028)年度には1604億円に拡大する見通しだ。オンラインモールでは大手以外の新規メーカーの参入も増えている。動画配信サービスなどの普及で若者を中心にニーズは高く、各メーカーがしのぎを削っている。
パソコン周辺機器大手のバッファローによると、国内の直近6カ月市場規模は前年同期比110%前後で推移。同社は「発火・爆発リスクを軽減するバッテリーの採用を検討している」としており、安全性に重点を置いた戦略を取る。
マクセルブランドのモバイルバッテリーを展開する電響社では、持ち運びしやすい5千〜1万ミリアンペアの人気が高い。急速充電に対応した機種も需要が高まっている。リチウムイオン電池はマクセル製ではないが、高い品質基準の協力工場のものを使用しており、温度や過電流などの保護機能を備えた製品をそろえる。
MM総研の分析では、購買層はスマホの使用時間が長い若い世代が中心だ。急速充電機能を備え、大容量の単価の高い製品の需要増が市場拡大に寄与するという。(東九龍、桑島浩任)
copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
関連記事
くら寿司“しょうゆボトルなめ女”問題 「損害賠償請求しないほうがいい」と考える3つの理由
「しょうゆボトルをなめる」という迷惑行為が発生した「くら寿司」が、声明文を発表した。果たして、スシローのような巨額賠償請求に踏み切る可能性はあるのか……。