不審電話や詐欺メールの被害・被害未遂、「従業員の7割報告せず」（1/2 ページ）

トビラシステムズの調査で、経営陣の77.3％が「自社でサイバー犯罪や詐欺に関連したインシデントが発生したことがある」と回答したことが分かった。また、インシデントが発生しても従業員の7割は報告していない実態も明らかになった。

[ITmedia]

　詐欺対策サービスを提供するトビラシステムズ（名古屋市）は、企業の経営陣と従業員を対象に、サイバー犯罪や詐欺に関する意識調査を実施した。その結果、経営陣の77.3％が「自社で不審な電話や詐欺メール・SMSによる被害や被害未遂などのインシデントが発生したことがある」と回答したことが分かった。

サイバー犯罪や詐欺に関する意識調査を実施（出所：ゲッティイメージズ）

自社でサイバー犯罪や詐欺に関連したインシデントが発生したことがあるか（経営陣）（出所：プレスリリース、以下同）

　従業員では、70.6％が「業務で使用するスマートフォンなどのモバイル端末でインシデントが発生したことがある」と答えた。

業務で使用するスマホなどのモバイル端末でインシデントが発生したことがあるか（従業員）

　「従業員が業務で使用するPCに、詐欺やサイバー犯罪への対策を行っている」と答えた経営陣は55％だった。具体的な対策としては「ウイルス対策ソフト導入」（92.6％）や「定期的な注意喚起」（40.5％）が多かった。

従業員が業務で使用するPCにどのような対策を行っているか

　一方、モバイル端末への「対策を行っている」と答えた経営陣は39.0％にとどまった。具体的な対策は、PCと同様に「ウイルス対策ソフト導入」（84.8％）、「定期的な注意喚起」（41.4％）が上位だった。

従業員が業務で使用するスマホなどのモバイル端末に詐欺やサイバー攻撃にへの対策を行っているか

　対策を行っていない理由としては、PCとモバイル端末のいずれも「どのような対策を行えばいいか分からない」（PC：42.8％、モバイル端末：41.3％）、「コストがかかる」（PC：35.0％、モバイル端末：34.6％）が多く挙がった。

業務で使用する端末に対策を行っていない理由