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エンジニアなしで「AIエージェント」を作れる時代 日本マイクロソフト役員が語る可能性(1/2 ページ)

生成AIを調べ物やナレッジ獲得のために利用する人は多い。しかし、日本マイクロソフト エバンジェリスト 業務執行役員の西脇資哲氏は、「本当に必要なのは、何かをやってもらうというアクションであり、それを行えるのがAIエージェントだ」と語る。

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 生成AIを調べ物やナレッジ獲得のために利用する人は多い。しかし、日本マイクロソフト エバンジェリスト 業務執行役員の西脇資哲氏は、「本当に必要なのは、何かをやってもらうというアクションであり、それを行えるのがAIエージェントだ」と語る。

 「見積もりを比較してもらいたい。比較した中から最安値を見つけてもらいたい。できれば見つけた最安値のところに発注までかけてもらいたい──それが、AIエージェントに求められるアクションだ」

 単なる情報収集や業務サポートにとどめることなく、AIが自律的に動く状態を作るにはどのような取り組みが有効なのか。西脇氏が展望を語った。

 この記事は、8月21日に開催された「PKSHA AI Summit 2025」内で西脇氏が登壇した「AIエージェント時代の到来――企業経営とワークスタイルを再構築するマイクロソフトの視点」の内容を基に紹介する。

エンジニアなしで「AIエージェント」を作る マイクロソフトの取り組み

 マイクロソフトでは、エージェントについて以下のように定義している。

エージェントの定義

  • 自律性があること
  • 目標を達成すること
  • 高度な推論を持っていること
AIエージェント
マイクロソフト社内でのエージェントの定義(イベントの共有資料。筆者撮影、以下同)

 AIエージェントは日々進化を続け、現在ではさまざまなタスクをこなせるようになっている。質問に答えるチャットボットだったものが、外部のアプリやデータと連携して回答やアクションを行うシングルエージェントになった。現在では目的を達成するために他のエージェントを探してつながり、そこから回答を得てアクションするマルチエージェントへと成熟している。

 法務に強いエージェント、製品情報に強いエージェント、HRやマーケティングに強みを持つエージェント……。マルチエージェントを実現するには、使用目的に合った、明確な強みを持ったエージェントを作り上げる必要がある。

 マイクロソフトでは、そのための人材を増やすより、「エージェントはエージェントに作らせよう」という考えを持っているという。

 「現在、Copilotにはエージェントを作るためのエージェントビルダー機能がある。既にエンドユーザーが自分たちでエージェントを作る仕組みは備わっている」(西脇氏)

 西脇氏は「AIは、人間の言葉を話せるようになった」と続ける。「これは、エンジニアでなくても誰でもエージェントを作れる環境にあるということを意味する。そして、エンドユーザーでエージェントを作ったほうが、エージェントの広がりが生まれる」とその価値を強調した。

 同社は「2028年までにエージェントの数は13億以上になる」と予測している。事実、マイクロソフト社内でも、日々新しいエージェントが生まれており、その情報が西脇氏の元へ集まってくるという。

 「品質保証のモニタリング、経費精算の突き合わせ、ITサポート、請求書や契約書の発行業務など、人間が担っていた仕事の種類、数だけ、AIエージェントが生まれる可能性がある」(西脇氏)

エージェントの仕事の一部
AIエージェントは、さまざまな業務を行う

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