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給料は上がるのか? 労働時間はどう変わる? 高市政権“アベノミクス復活”の行方:スピン経済の歩き方(2/8 ページ)
10月22日にスタートした高市政権。現時点で判明している政策から、ビジネスパーソンが注意すべき3つのこととは。
高市政権で賃上げは実現するか
(1)賃上げはそんなに期待しないほうがいい
(2)中小企業・小規模事業者へのバラマキ強化
(3)パワハラや長時間労働の告発が増える見込み
まず、「賃金」はビジネスパーソンにとって最大の関心事であるが、これは残念ながら思ったほど上がらない。日経平均株価が5万円を突破し、積極財政によって企業業績も好調になるだろうが、「労働者」の給料や暮らし向きにはあまり大きな影響がないだろう。
これは高市首相のリーダーシップどうこう以前に、「歴史」が証明しているからだ。
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によれば、給与所得者の平均給与は460万円。1993年が452万円なので、30年間ほとんど変わっていない。というよりも、物価高や少子高齢化による社会保障費の膨張が重くのしかかって、どんどん貧しくなっている。
では、この目も当てられない30年間の惨状を、日本の政治家や優秀な官僚の皆さんがただ指をくわえてボケッと眺めていたのかというと、そんなことはない。例えば、高市首相がお手本にしているアベノミクスのときは、当時のエリートたちが悩んだ末に「トリクルダウン理論」で賃上げに挑戦した。
これは分かりやすくいえば、大企業の業績が上がれば下請けの中小企業の業績も上がって、社員の給料が上がるので消費が刺激されて、社会全体にも波及していくというものだ。この「風が吹けば桶屋がもうかる」的な発想のもと、アベノミクスではゴリゴリに大企業を応援した。
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