インタビュー
ローソンの「よくばりスイーツ」20万個を突破、なぜ“週末だけ”販売するのか(3/3 ページ)
ローソンの週末限定スイーツ「よくばりスイーツ」が累計20万個を突破した。重量感のあるサイズで男性客にも支持され、週末に最適化した販売戦略が売り上げを後押ししている。
時間軸で需要を創造
よくばりスイーツの売り上げは、直近で発売した期間限定スイーツ(クリスマスケーキを除く)の中で、上位にランクインしている。男性客を中心に好評で、重量感を重視した商品設計が評価されている。
久常さんは「今回の販売動向を踏まえ、男性にも支持されるスイーツの開発・発売を続けていく」と語る。週末限定スイーツについても、今後の発売を検討しているという。
先日発表された決算によると、ローソンは2025年3〜8月期の純利益が383億円と、3年連続で過去最高を更新した。また、1店舗当たりの売上高(全店平均日販)は60万3000円で、初めて60万円を超えるなど好調だ。要因の一つに、増量キャンペーンの「盛りすぎチャレンジ」の取り組みも挙げられる。
よくばりスイーツと盛りすぎチャレンジは、一見すると同じボリューム訴求ではあるが、アプローチが異なる。盛りすぎチャレンジが価格据え置きでの増量施策であるのに対し、よくばりスイーツは時間軸を意識した需要創造という切り口だ。週末に最適な商品を投入することで、新たな需要を掘り起こす戦略といえる。
「何を売るか」だけでなく、「いつ売るか」。よくばりスイーツの取り組みは、時間軸に最適化した商品を投入することで、週末の需要をキャッチしている。曜日や時間帯ごとの購買データを読み解き、それぞれに最適な商品を提供する流れは、今後も広がるだろうか。
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