ローソンの「よくばりスイーツ」20万個を突破、なぜ“週末だけ”販売するのか(2/3 ページ)
ローソンの週末限定スイーツ「よくばりスイーツ」が累計20万個を突破した。重量感のあるサイズで男性客にも支持され、週末に最適化した販売戦略が売り上げを後押ししている。
手に持った瞬間の「重さ」が決め手
よくばりスイーツを開発したローソンの久常真さんは「1週間がんばったご褒美として、週末に思いきりスイーツを食べたいというニーズが強い。たっぷりのスイーツでリフレッシュしてもらうために開発した」と語る。
週末のご褒美需要に応えるには、満足感の高いボリュームが不可欠と考え、開発では重量感にこだわった。加えて、ローソンのスイーツは女性の購入比率が高く、男性客の取り込みが十分ではなかったことから、ボリュームを求める男性顧客層を開拓する狙いもあった。
「男性でも満足できる食べ応えのあるサイズと、商品を手に持ったときにボリュームを感じられる重さを意識した」と、久常さんは説明する。
店頭で商品を手に取り、ずっしりとした重みを感じることで、「これなら満足できる」という期待感が生まれる。視覚的な大きさだけでなく、実際に持ったときの体験で購買意欲を高める仕組みだ。
手に取った瞬間の重さが、購買を後押しする要因になっている。4商品の売り上げを見ると(10月24日時点)、1位が「よくばりティラミス」、2位が「よくばりモンブラン」となっており、4品の中で最も重量がある商品が上位を占めた。「重さから食べ応えのある商品だと判断されたのでは」と久常さんは分析する。
平日であれば高単価かつ大容量の商品は敬遠されるかもしれないが、週末のご褒美というシーンでは、むしろボリューム感が商品の価値となる。定番スイーツと明確にすみ分けることで、週末という時間軸に最適化した商品として受け入れられた。
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