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サイゼ、ガスト、バーミヤン…… コロナ禍で姿を消した「深夜営業」が続々と復活し始めている理由(2/3 ページ)

コロナ禍で感染拡大防止の意味合いもあって姿を消した「深夜営業」だが、ここにきてファミレスを含めた各社が復活させ始めている。一体どんな背景があるのだろうか。

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すかいらーくも深夜営業を復活

 「ガスト」「バーミヤン」などを展開するすかいらーくホールディングスは2020年1月、働き方改革の一環として24時間営業を廃止すると発表した。同年7月には、原則としてグループ全店の営業時間を午後11時30分までとし、日をまたぐ深夜営業を廃止した。ライフスタイルの変化でランチやディナータイムなどの需要にシフトして深夜のニーズが減った他、宅配・テークアウトの拡大、職場環境の整備などを理由に挙げている。

 しかし、2023年3月から深夜営業を順次再開。当時の記事で、すかいらーくホールディングスの広報担当者は「ポストコロナで、深夜の需要が回復した。働いている方を中心に『夜に食事ができる場所が少ない』という不満がある。社会的なニーズに対応するためだ」と説明している。現在、歓楽街に近い店舗は深夜営業を実施している。


2020年、すかいらーくホールディングスは深夜営業の「原則廃止」を発表していた

 余談だが海鮮系居酒屋チェーンの「磯丸水産」では24時間営業や深夜営業を基本としており、変わっていない。同チェーンは単純に営業時間を延ばして売り上げを確保し、一等地の高い賃料をまかなっている。深夜の需要が回復している昨今、高い賃料の一等地にあるファミレスの店舗は深夜も営業しなければならないのだろう。

いったんは縮小のトレンドだった

 長い目で見れば、2010年代からファミレス業界では深夜営業を廃止する動きがみられた。サイゼリヤだけでなく、すかいらーくホールディングスも2016年時点で、深夜営業を行っていた987店舗のうち、約8割で深夜営業の廃止を発表していた。主な要因は人手不足だ。

 24時間営業を主軸としていた牛丼業界でも、人員を確保できない店舗で営業時間の短縮が進んだ。さらにコロナ禍では夜間需要の減少で時短営業が加速した形だ。

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