2015年7月27日以前の記事
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デキる社員ほど壊れてしまう? 上司が知らない「3つの過度」デキる上司がデキる部下を潰す(2/6 ページ)

「デキる社員」が育っても辞めてしまう――そんな会社は少なくない。飛躍的に成長し続ける企業と、伸び悩む企業の違いはどこにあるのか。社員の心身不調、上司との距離感、過度な負担――その構造を解き明かす。

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「伸び続ける」状態に

 では、これを「伸び続ける」状態にするにはどうしたらよいでしょうか。ご想像の通り「育った社員が辞めない」環境を整えればそれは可能となります。それが実現できれば、あらゆる世代のヒットメーカーやエース社員が常時あふれた会社となり、飛躍的に数字も伸びるはずです。そのような伸びている会社には、外部から「入社をしたい」という向上心のある応募者も増えることでしょう。伸び続けている会社は、このような好循環が生まれています。


(出典:ゲッティイメージズ)

 その一方、「伸びそうで伸びない会社を辞めた社員」の方達の退職理由を調査したところ、大きな特徴として二つの理由がありました。一つは「今の職場環境よりも、より良い環境を求めた向上心や上昇志向による転職、独立」です。

 そしてもう一つは「心身の不調による休職・退職」です。特に実績をあげたばかりの「次世代のエース候補」と呼ばれる若い世代の人達の中に、その後心身不調に陥り、休職し、ついには退職してしまった、ということが起きていました。

 そこで、この二つ目の「心身の不調による休職・退職」に着目し、その原因を多角的に分析し、それらの結果を予防に活用をすることで離職率を減らす方法を提示していきます。これらの方法を会社側(経営者、人事部門、上司など)が実行し、デキる社員をケア、フォローすることにより、デキる社員が減ることなく増え続け、会社は「伸びそうで伸びない」会社から「伸び続ける会社」へと抜け出せることでしょう。

 さらには、これまで向上心や上昇志向による転職・独立をしていた人達も、飛躍的に成長する自社を客観的に見て「転職・独立するより今の会社に居た方が自分のやりたいことをやれる」と、社内にとどまることにつながり「飛躍的に成長し続ける会社」となることでしょう。

デキる社員の退職理由

(1)今の職場環境よりも、より良い環境を求めた向上心や上昇志向による転職、独立

(2)心身の不調による休職・退職

(3)を解決すれば会社も成長し続けるため、(1)の社員もとどまる

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