「ほっともっと」の会社が2800円手作りラーメン? 米国上陸で仕掛けた“差別化”(4/5 ページ)
「ほっともっと」などを運営するプレナスは、2024年10月、新業態のラーメンブランド「KAYAVA.(カヤバ)」で米国進出した。看板メニューは店内で全て手作りした「鶏白湯ラーメン」。どんな反響があるのか……。
米国1号店はレビューで高評価
米国1号店は、2024年10月にワシントン州シアトルのフリーモントに開業した。店内は日本の一般的なラーメン店とはイメージが異なり、レストランのような内装だ。カウンター席とテーブル席があり、複数人でも来店しやすい設計になっている。
立地の選定にいたっては、全米の人口や所得の分布のほか、大企業の本社数と各社の年収などを細かく分析。その結果、注目したのがAmazonやMicrosoftなど巨大企業の本社が集積するシアトルだった。
「非常に高所得な方が多く住んでいるエリアです。加えて、新しいものにチャレンジする好奇心が強く、グルメにもこだわりがある方が多く、職人が作り出す味わいの魅力を分かっていただけるのではないかなと思いました。フリーモントは、最もにぎわっているエリアから車で15分ほどに位置する都市です」
現地の人に喜ばれる店を目指しているというが、開業から1年が経過した現在、どんな反響を得られているのか。
「目標とする1日当たりの売り上げは、達成できています。Googleのレビューも割と高い評価をいただいていて、時々YouTuberのような方がレビューしているのも見かけますね。驚いたのはシーズンによる売り上げの上下が大きいことで、寒くなるこれからの季節は来客数が増えるだろうと予想しています」
Google マップの評価は「4.7」と高く、レビューは賛否両論あるものの味わいや接客を評価する声が目立つ。時に行列ができることもあるそうだ。住宅地ということもあり客層は現地在住者がほとんどで、平日は同僚や友人と訪れる人が多く、週末は子どもを含む家族連れが増える。
日本のラーメン店よりもゆっくり滞在する傾向があり、最初はドリンクやサイドディッシュを楽しみ、その後にラーメンを食べる人が多いという。「日本でいう『鍋料理』のようなイメージなのかもしれません」(三好氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
「ちくわ弁当」もOK? ほっかほっか亭が仕掛ける“自分だけの弁当”、どんな効果があった?
「ほっかほっか亭」が新たに開始した「カスタマイズ弁当」が好評である。ごはんや好きなおかずを選んで、自分好みの弁当を作れるサービスだ。5月から近畿地方で開始し、9月からは東日本エリアにも拡大。どんなことが分かってきたのか。
令和のクレープは“パリパリ”が主流? 第3次ブームを専門店に聞いた
「第3次クレープブーム」が到来し、2024年頃からクレープ専門店が続々と開業している。クレープ専門店に反響と展望を聞いた。


