採用支援サービスを運営する学情(東京都中央区)は、企業・団体の人事担当者を対象に「30代キャリア採用」に関する調査を実施した。30代の中途入社者に期待する役割で最も多かったのは「即戦力となるプレイヤー」(90.2%)で、9割の企業が即戦力を求めていることが分かった。
自由回答では「20代にはない経験やスキルを発揮して組織を牽引してほしい」「まずはプレイヤーから始めて本領を発揮してほしい」「自身の成果に加え、後輩にも良い影響を与えてほしい」といった声が寄せられた。
マネジメントにも期待が高まる
次に多かったのは「チームのマネジメント補佐」(47.0%)、「チームのマネジメント」(25.8%)で、マネジメント関連の項目が上位に入った。
「まずはプレイヤーとして、その後は適性を見ながらマネジメントも見据えてほしい」「次世代の管理職候補として、他社での経験を生かしてほしい」といった声もあり、将来の幹部候補としての期待が高いことがうかがえる。
選考書類で重視されるのは「経験」
30代のキャリア採用において、選考書類で最も重視されるポイントは「経験してきた業務内容」(87.1%)だった。以降は「経験した職種・業種」(73.4%)、「転職回数」(68.0%)、「転職理由」(66.9%)、「仕事に対する姿勢や考え方」(61.0%)が続いた。企業はまず、これまでの経験の中身を丁寧に確認していることが分かる。
面接で問われるのは「人柄」や「カルチャーフィット」
面接で重視する項目では、「人柄・社風との相性」(78.0%)が最も多く、「コミュニケーションスキル」(76.2%)、「経験してきた業務内容」(70.8%)、「仕事に対する姿勢や考え方」(68.7%)、「転職理由」(63.0%)が続いた。30代採用では、スキルだけでなく組織文化とのフィット感を見極める傾向が強いようだ。
今回の調査は企業・団体の人事担当者を対象にインターネットで実施した。期間は10月10〜22日、有効回答数は387人だった。
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