新入社員「Web会議でカメラオンにする必要なくないですか?」 上司のあなたはどう答える?:「キレイごとナシ」のマネジメント論(1/4 ページ)
「上司として、どう答えていいか分からなくて……」 ある大手製造業の部長から相談されたのは、不思議な話だった。
「キレイごとナシ」のマネジメント論
常に目標を達成させる「常勝集団」をつくるために、キラキラしたビジネスtipsは必要ない。組織マネジメントを専門とする横山信弘氏が、本質的なマネジメント論を「キレイごとナシ」で解説する。
「上司として、どう答えていいか分からなくて……」
ある大手製造業の部長から相談されたのは、不思議な話だった。40代のIさんは10人の部下を持つ優秀な管理職だ。どんな難問も解決してきたが、ある新入社員の一言に言葉を失ったという。
「カメラオンにする必要なくないですか?」
朝のWeb会議で、入社2週間目のTさんが発した言葉だ。彼は始終カメラをオフにして参加していた。部内ルールでは「原則カメラオン」となっている。そのことを伝えようとしたら、新入社員から返ってきた言葉が「理由が分からないんです」だった。
「ほかの新入社員も同じことを考えているかもしれません。でも口にしないだけで」
そう言われて、部長は苦笑いを浮かべた。カメラオン・オフの問題は技術的な話ではなく、組織文化や人間関係の根本に関わる。そこで今回は「Web会議のカメラオン」問題について徹底解説する。組織でのオンラインコミュニケーションに悩む管理職は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
著者プロフィール・横山信弘(よこやまのぶひろ)
企業の現場に入り、営業目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の考案者として知られる。15年間で3000回以上のセミナーや書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。現在YouTubeチャンネル「予材管理大学」が人気を博し、経営者、営業マネジャーが視聴する。『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、多くはアジアを中心に翻訳版が発売されている。
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