インタビュー
「長崎スタジアムシティ」485万人が来場 開業1年で見えた集客力と課題(6/6 ページ)
開業1年を迎えた長崎スタジアムシティ。スポーツ観戦だけでなく、オフィスや商業施設、ホテルを複合した運営で延べ485万人が来場。民間主導の柔軟な運営で単月黒字化を達成する一方、収益力強化や地域回遊促進といった課題も見えてきた。
J1昇格で新たなステージへ
長崎スタジアムシティは2年目の目標として、来場者数650万人と、通年での黒字化を掲げる。
大きな要素となるのが、目前に迫るV・ファーレン長崎のJ1昇格だ。11月16日現在、自動昇格圏内の2位に位置している。同社は、J1に昇格すれば、1試合当たり平均で5000人の増加を見込んでいる。アウェイサポーターの来場増加も予想され、県外向けのCM放映やチケットとホテルをセットにしたパッケージ販売も検討している。
さらに、現状で稼働率80%ほどの商業テナントも、開業2年目にフルオープンを予定しており、安定収入の増加が見込まれる。オフィスの増床も進行しており、小規模な区画を増やして利用を促進。すでに成約も決まっているという。
ザ・ゴールデンステージなど、自主企画イベントの拡充も進めていくほか、ホテルもプールや温泉、レストランを備えたフルスペック施設として、繁閑(はんかん)の波を見ながら価格設定を最適化する方針を検討し、ADR(平均客室単価)の向上に注力する。
初期投資1000億円の回収には長い時間を要するが、民間主導ならではの柔軟性とスピード感は大きな武器だ。さらなる集客増や黒字化に成功すれば、全国各地で民設民営スタジアムの機運がさらに高まる可能性もある。スポーツ施設を核とした地域活性化モデルとして、2年目以降の動向にも注目したい。
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