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データを紙・Excelで“バラバラ”管理 松屋が店舗運用のデジタル化を「現場主導」で成し遂げられた理由(2/3 ページ)
松屋フーズホールディングスはこれまで、店舗運営に必要なデータを紙やExcelを中心に管理していた。同社は紙・Excel中心だった店舗運用をデジタル化することに成功し、現在は「予算管理」などさまざまな業務を効率化するため、アプリの内製化に取り組む。
緊急性の低いバックオフィス業務は情報シスの対応順番待ち 非IT人材でデジタル化実行へ
既存システムの改修で対応しようと考え、情報システム部に相談したところ、「全社のITインフラを支える情報システム部では、喫緊で行わねばならないことが多く、現状のリソースで、緊急性の低いバックオフィス業務改善へのリソース配分は難しい」という回答があった。
そこで考えたのが、ノーコードツールを使った現場主導の開発だった。これなら情報システム部に頼らずに済む。
機能要件として挙げたのは、次のようなものである。
- 高度なデータベース
- 期限と進捗の管理、柔軟な通知機能
- 高機能なワークフロー
- さまざまな業務に応用できる汎用性
これらの要件を満たしつつスピード感を持って開発できるツールとして、ドリーム・アーツが提供する大企業向け業務デジタル化クラウド「SmartDB」を採用。対象業務を店舗管理以外にも広げ、会社プロジェクトとして参加してくれる人を募ったところ、各部門から手が挙がった。
プロジェクトはすぐにも成功するかに見えた。しかし、「完璧な形でリリースしたいという考えが足を引っ張っていた」と齊藤氏は当時を振り返る。
「やりたいことがどんどん増えていった。そのため、完成形が見えないことによる疲弊、所属する部署の繁忙期への突入、部署異動などによりプロジェクトが頓挫してしまった」
齊藤氏はそこで諦めることなく、方向転換をすることにした。「フェーズを細かく分け、段階的にリリースしていこう」と。
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