従業員の生成AIスキル「普通以下」、経営者の65%以上が回答 特に求めているスキルは?
生成AIを導入している企業の経営者の65%以上が、従業員の生成AIスキルを「普通以下」と判断している。どのようなスキルを求めているのか?
生成AIを導入している企業の経営者が、従業員に求める理想のスキルと現実でギャップを感じていることが、企業のデータ活用・DXを支援するdev(長野県松本市)が実施した調査から明らかになった。ギャップを「感じる」(「非常に感じる」「やや感じる」の合計)が57.2%と半数を超えた。不足していると感じているスキルでは「データ分析能力」(36.9%)が最多となった。
従業員に求める生成AI活用スキルとして最も多かったのは「定型業務に活用できるレベル」(28.6%)だった。2位は同率で「基本的な操作ができるレベル」「新たな価値創出に貢献できるレベル」(25.4%)だった。
特に求めているスキルについては「生成AIを業務に適用・統合する能力」(55.8%)が最多となった。以降「データ活用・分析能力」(50.6%)、「生成AI関連の倫理・セキュリティ・リスク管理能力」(36.5%)と続いた。
従業員の生成AI活用スキルレベルを、経営者はどう評価しているのか。「普通」が43.7%、「高い」が33.3%、「低い」が23.0%という結果で、生成AIを導入している企業の経営者の65.0%以上が、現在の従業員の生成AI活用スキルレベルを普通以下と評価していることが分かった。
特にどのようなスキルが不足していると感じているか聞いた。その結果、「データ分析能力」(36.9%)が最も多く、以降「AIを活用した業務プロセス改善能力」(36.5%)、「生成AIの仕組みの理解」(31.4%)と続いた。
従業員の生成AI活用スキル向上のために、取り組んでいることとしては「社内研修の実施」(32.9%)、「外部セミナー・ワークショップへの参加支援」(29.0%)、「生成AI活用による成果の評価」(28.2%)が上位を占めた。以降も20%を超える回答が複数並び、スキル向上のための取り組みは多岐にわたることが分かった。
調査は、生成AIを導入している企業の経営者252人(20〜60代男女)を対象にインターネットで実施した。期間は11月12〜17日。
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