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ソニーの“着るエアコン”はなにがスゴいのか 事業化から6年、20カ国以上に展開【2025年メガヒット記事】(3/3 ページ)

【2025年メガヒット記事を振り返る】ソニーのグループ会社が“着るエアコン”ともいえる持ち運び型クーラーを発売し、通勤客などに好評を博している。仕組みや開発のきっかけを聞いた。

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 2024年に発売した「REON POCKET 5」と比較し、最大吸熱量や最大駆動時間は2倍になっている。サーモモジュールが1つから2つに増えたことで冷却・加温面積も2倍となった。1カ所だけ冷やす場合、温度に慣れて涼しさを感じなくなることもあるが、2カ所で交互に冷やすことで、持続して涼しさを感じるようになるという。

 筆者も実際に装着したが、温冷のスイッチングの速さが特徴的だと感じた。電源を入れるとすぐに冷え、エアコンで室内を冷やすように一定時間待つ必要はない。

ハードウェアの進化を設計に落とし込む

 今後の展望について聞いた。

 「ハードウェアの進化と、設計の進化によってREON POCKETの性能も段階的に上がっていくと思います。バッテリーや冷却機能、放熱用ファンなど、各部品の性能は時代とともに向上していくので、われわれはそれを設計に落とし込んでREON POCKETの性能向上につなげる。スマホの進化と同じような流れをイメージしています」(伊藤社長)


ハードウェアの進化を設計に落とし込んでいくと伊藤社長は話す(出所:ソニーストア公式Webサイト)

 今後も意欲的に、新商品を出す方針だ。前述の通り、主な使用者は都市圏の通勤者だが、バッテリー性能や冷却性能がさらに向上し、充電時間も短くなれば、屋外作業者の需要も増えていくかもしれない。REON POCKETの変化に注目したい。

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


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