【今すぐ使えるプロンプト紹介】顧問弁護士を雇わなくても、生成AIで法務業務を爆速化する方法とは?(3/3 ページ)
顧問弁護士を契約できるほどの資金力がないという中小企業は少なくないでしょう。ですが、生成AIをうまく活用すれば法務業務のサポートをしてもらうことができます。
AIの回答をブラッシュアップ 「リスク事項」の確認をする方法
【実行結果のイメージ】
業務委託契約書
株式会社アリストル(以下、「甲」という。)と 個人A(以下、「乙」という。)は、以下のとおり業務委託契約(以下、「本契約」という。)を締結する。
第1条(目的)
甲は乙に対し、生成AIに関するセミナー講師業務(以下、「本業務」という。)を委託し、乙はこれを受託する。
第2条(契約期間)
本契約の期間は2025年4月1日より開始する。契約の更新または終了については、甲乙協議の上決定する。
第3条(業務内容)
乙は、甲の指示に従い、本業務を誠実に遂行するものとする。
乙が実施するセミナーの具体的な内容、日程等は、甲乙協議の上決定する。
第4条(報酬及び支払条件)
甲は乙に対し、1回2時間当たり**20万円(税抜)**の報酬を支払う。
乙は、甲が指定する方法により請求書を発行し、甲は当月末締め翌月末払いにて乙の指定する口座に支払う。
振込手数料は甲の負担とする。
第5条(著作権)
本業務の遂行により発生した全ての納品物(資料、スライド、録画データ等)に関する著作権及びその他一切の知的財産権は、甲に帰属するものとする。
乙は、本業務の遂行において制作・利用するコンテンツ等について、第三者の著作権その他の権利を侵害しないよう十分に配慮しなければならない。
第6条(設備等の準備)
乙は、本業務の遂行に必要なパソコン、ソフトウェア、インターネット環境等を自らの責任と費用負担で準備するものとする。甲は、乙に対して機材や設備の提供義務を負わない。
第7条(秘密保持)
乙は、本契約に関連して知り得た甲の業務上の機密情報を、甲の書面による事前の承諾なくして第三者に開示または漏洩(ろうえい)してはならない。
乙は、本契約終了後も本条の義務を順守しなければならない。
乙が本条に違反した場合、甲は乙に対して違約金100万円の支払いを請求できるほか、実際の損害額がこれを上回る場合はその額を請求できるものとする。
第8条(損害賠償)
乙が本業務の遂行において故意または過失により甲または第三者に損害を与えた場合、乙はその一切の損害を賠償する責任を負うものとする。
(以下略)
リスクの洗い出しをしてみよう
回答された業務委託書について、本当にリスク事項がないか気になるところだと思います。生成AIに「回答された現状の契約書のリスク事項を洗い出し、詳細に指摘してください」 と指示を重ねてみてください。リスクと改善案を指摘してくれるでしょう。
その中で納得したものについては、改善するよう指示し、再修正してみてください。あたかも顧問弁護士に相談した後のような契約書のドラフトを作成することができます。ぜひ試してみてください。
著者プロフィール:宮崎学(みやざきまなぶ)
株式会社アリストル 代表取締役CEO
2011年東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学修了。新卒で電通に入社しデジタルマーケティングを専門に、保険、EC、消費者金融等の広告主に対して戦略立案、および広告運用の統括を担当。2015年、シンガポールに移住しIMJ-IP(現Spiral Ventures)に参画、ベンチャーキャピタリストとして活動開始。東南アジアで投資、バリューアップ、ファンドレイズを担当。2017年に帰国後、スパークス・グループで未来創生ファンドに参画し、世界中のAI/ロボティクスベンチャーへの投資業務に従事。2018年に株式会社アリストルを設立し代表取締役に就任、現在に至る。2021年4月より東京大学で学術専門職員、2025年4月より立命館大学で客員准教授も務める。
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