業界トップのセブンが“なりふり構わぬ施策” 都内店舗で見かけた驚くべき光景とは(2/7 ページ)
安売りを行わなかったセブンが、複数回のセールを実施するなど、“なりふり構わぬ施策”を行っている。果たしてその意図は何なのか?
ブラックフライデーを開始した意図は?
米国では年に一度の大型割引セールとして知られるブラックフライデー。イオンは2016年からブラックフライデー企画を行っており、10周年となる今年は過去最大規模のセールを実施しました。セブンが今年初めて取り組んだのは、それを強く意識したためでしょう。
セブンは二段構えで企画を実施していました。第1弾ではブラックフライデーにちなんだ黒いメロンパンや黒い春巻きなど、“黒”をテーマとした限定商品6品を11月4日から販売。第2弾は、11月27日〜11月30日の4日間で「北海道産じゃがいもの牛肉コロッケ」などの揚げ物を、日替わりで半額にする企画を打ったのです。コロッケが108円から54円の半額となる初日の朝に、私は前述した“魚屋のような声掛け”に出くわしました。
セブンで人気のカウンター商品を半額にして販売するというこの企画。これまで安売りとは一線を画してきたセブンも、いよいよ「割引セール」を集客手段として使い始めました。
結果的に、「揚げ物日替わり半額セール」初日のコロッケの販売数は、1日で約750万個に上ったそうです。これは同社の揚げ物の販売金額で、チキンの販売が伸びるクリスマス期間を除くと過去最高を記録しました。
セブンはブラックフライデー以外にも、今年の6月に割引セールを実施しています。ちょうど日本全体がコメ不足で騒いでいた時期で、コンビニ各社はさまざまなセールを実施していました。
セブンは今年6月11日から14日までの4日間限定で、全国約2万店舗で大々的なおにぎりセールを実施しました。その際、筆者は「手巻きおにぎり しゃけ」(167円)と「こだわりおむすび 炭火焼紅鮭切り身」(257円)を購入しましたが、セール中はそれぞれ108円と216円に値下げされ、2個で324円と、非常にお得感がありました。
おにぎりもコロッケも同社の売れ筋アイテムで、割引しなくても売れる主力商品です。しかし、それらをセールの対象にしなければならないほど、セブンは客数確保に必死になっているのです。
セブンは大手3社の中で、月次の売り上げの伸びが最も低い状況です。その原因は、客数の伸び率の低さにあります。客単価は100%を超えているものの、5カ月連続で前年比100%を割り込んでいます。
客数が前年を超えた6月、客数が若干持ち直した11月はいずれも価格訴求イベントを行った月であることからも、セブンが価格訴求に頼らざるを得ない実態が見えてきます。
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