3年間で1000万円以上も……高校生留学は「投資」か AI時代に問われる意義(1/4 ページ)
高校生にも長期留学する機会を与える取り組みが増えている。AIで簡単に翻訳できる時代に、なぜこのような動きが活発になっているのか。「語学力」以外に得られるスキルとは何なのか。
若年層のグローバル人材育成に向けて、日本政府も力を入れているのが、高校生の海外留学だ。【前編】に引き続き、留学エージェントであるアットワールドの上田顕社長に話を聞いた。
高校生留学のメリットと課題
留学によって得られるものとして挙げられるのが「語学力」だが、上田社長によれば、メリットはそれだけにとどまらない。帰国した生徒たちに共通するのは「プレゼンテーション能力」「コミュニケーション力」、そして「明確なキャリアビジョン」だという。
「海外の授業は、日本の高校のように全員が同じ制服を着て、同じ時間割で受けるスタイルとは全く違います。大学のように自分で科目を選び、時間割を組む。ドラム専門の音楽の授業があったり、トレーニングに特化した体育の授業があったりと、自律的な学びが求められる環境です。セミナーで留学経験者に登壇してもらうと、全員が明確なビジョンを持っています。海外ではキャリア設計や特定の問題について深く考える授業があり、ディスカッション中心の学びが日常的に行われていることが影響しているのでしょう」(上田社長)
進学面でのメリットも大きい。総合型選抜(AO入試)や帰国子女枠での大学進学において、留学経験は大きな強みとなる。また、グローバル人材の重要性が叫ばれる昨今、企業側が大学生にも高いスキルを求める風潮が強まっている。
例えば、東北大学は2050年までに一般入試を廃止し、全面的にAO入試に移行する方針を発表。主な目的は、国際競争力のある人材育成だとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「1000人に1人」高校生長期留学、どう増やす? 最大150万円補助も……国・自治体・企業が積極投資のワケ
グローバル人材育成が課題となって久しいが、国や地方自治体が、高校生の長期留学への補助に力を入れている。それはなぜなのか?
書類でよく見る「シヤチハタ不可」、シヤチハタ社長に「実際どう思ってますか?」と聞いたら意外すぎる答えが返ってきた
ハンコで国内トップメーカーのシヤチハタが、2025年に創業100周年を迎える。気になっていた質問をぶつけてみた。インタビュー後編。
部下に「仕事は終わってないですが定時なので帰ります」と言われたら、どう答える?
企業にとって残業しない・させない文化の定着は不可欠だ。しかし――。
仕事が遅い部下に“あるテクニック”を教えたら、「チーム全体の残業時間」が3割減ったワケ
仕事の効率化や部下育成に悩む上司やリーダーは、ぜひ最後まで読んでもらいたい。
新入社員「Web会議でカメラオンにする必要なくないですか?」 上司のあなたはどう答える?
「上司として、どう答えていいか分からなくて……」 ある大手製造業の部長から相談されたのは、不思議な話だった。

