新入社員に「お酌」は教えるべき? Z世代とコンプラ時代の飲み会作法(3/3 ページ)
若者は本当に「お酌」ができないのか。学生との懇親会を舞台に行った観察実験から、Z世代の本音と、罰ゲーム化する中間管理職の現実が浮かび上がった。
若手に「お酌」を教えるべき?
実はこの実験のうち、最後の1回の終盤で僕が実験していたことを数名の学生に明かした。すかさず学生連合から非難の声が嵐となって届く(当然の仕打ちです)。彼らの言い分はこうだ。
「それならそう言ってくださいよ! 別にお酌くらいできますて」
「私、○□屋(北陸に何店舗かある地元系の居酒屋さん。おいしいです)のフロアリーダーですから。余裕です」
「言ってくれたら全然やります。なんか私たちの知らないルールとかあるのかな、って思ってただけだし」
教授にタメ口を使う学生の去就は別途、会議に諮るとして「言ってくれたら全然やるんですけどね」というフレーズは、今の若者たちが持っている感覚の一つだ。
とはいえ、上の世代はこれを鵜のみにするわけにはいかないのが、コンプライアンスとハラスメントが支配する今の時代だ。万が一、お酌をお願いした相手が不快な思いをしたら一大事だからだ。
こうして、お酌文化は間もなく消滅する運命にあるのかもしれない。
文化が失われるのは残念だが、ことお酌に関しては、消え去ったほうがいいのかもしれない。なぜなら僕が観察した3回とも、主に課長級の中間管理職と呼ばれる立場の人たちがお酌をしたからだ。上司にも、後輩にも、学生にも。
しかも僕が見る限り、中間管理職たる彼らのミッションはお酌だけではない。帰り際には真っ先にエレベーターのボタンを押し、タクシーでは支払いをするため助手席に乗る。
時には部下である若手を守るため、 酔った上役からの突っ込まれ役にもなる。まさに「罰ゲーム化する管理職」。せめてお酌業務からは解放してあげたい。
仕事に「生きがい」はいりません 30年の調査データが明かすZ世代のリアル
職場・家庭・社会で「若者」と向き合うすべての人へ。
30年の観測調査データで、謎に満ちた素顔が明らかに。
これが彼らの、表には出さない本音
- 「仕事に情熱を持つ上司」は嫌
- 職場に活気は求めていない
- 人前でほめられたくない
- 成功や能力はガチャで決まる
- 恋愛よりも推し活
仕事・消費・恋愛・コミュニケーションに至るまで、多面的な切り口から世代間ギャップを解説し尽くす。
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